関西学生野球春季リーグは12日、立命館大(立命大)が近畿大(近大)に注目をの対戦が行われた。今秋のドラフト上位候補として熱烈な視線を浴びる立命大のエース・有馬伽久投手(4年=愛工大名電)と近畿大のエース・宮原廉投手の激突にNPB11球団のスカウト陣が集結した。しかし先発マウンドに上がった最速151キロ左腕の有馬投手は、初回に自己ワーストタイの4四球を与えるなど、1イニングで4点を失い降板。左手指のマメというアクシデントを抱えながらも、「自分の力不足」と話した。
まさかの1回降板、自己ワースト4四球に「プレッシャーに負けた」
有馬伽久投手にとって、この日のマウンドは本来の姿からは程遠いものだった。初回、先頭打者から連続で歩かせるなど制球が定まらないだけでなく、球速も140キロ台前半と、昨秋に投げていた151キロの速球とは程遠い球だった。近大の打者を打ち取ることができず犠打と安打が続き、1イニングだけで3安打4四球、4失点。まさかの1回降板となった。
有馬投手は「開幕戦のプレッシャーや緊張感に負けたというか、自分自身の力がなかった。すごく状態が悪いっていう感じではなかった。自分の力不足。」と話した。リーグ戦開幕直前に左手人差し指にマメができ、満足な調整ができていなかったという。練習試合でも最長5回しか投げられない状況での強行出場だった。片山正之監督は「マメができ、いい状態ではないのは承知の上。それでも、うちのエースですから。初戦はエースでいこうと思った(スポーツニッポン)」とマウンドに送り出したものの、厳しい結果となった。
11球団が集結有馬伽久対宮原廉の「ドラフト候補対決」への高い期待も
この日の甲子園には、プロの精鋭スカウトたちが顔を揃えた。お目当ては、立命大の有馬投手と、近大の154キロ右腕・宮原廉投手(4年)による対決だった。有馬投手が1回でマウンドを降りたことで期待された投げ合いは実現しなかったものの、スカウト陣の評価は依然として揺るぎない。昨秋の明治神宮大会で大会記録の10者連続三振を達成した評価は変わらない。
それでも昨年に比べて体が太くなり、球速が140キロ前半というのは気になるだろう。この日のブルペンで納得する球を投げられていたと本人も話し、マメも治っているという状況でのこの日の投球は何が原因ですぐに戻せるものなのか、心配で有ることは間違いない。
「与えられたイニングをゼロで抑えられるように(サンケイスポーツ)」と話し、2戦目での登板についても話したが、次の登板の投球が非常に重要になってくる。
エースを救った「粘りの立命」。女房役・西野啓也の好リードと激走
エースの窮地を救ったのは、チーム全員の執念だった。2回から急遽登板した若田部達生投手(4年=福岡大大濠)が6回無失点の好救援。その力投を支えたのが、プロ注目捕手の西野啓也選手(4年=高知)だ。西野捕手は「走者が出ても攻めていけた」と投手を巧みにリード。さらに、1点を追う6回には自慢の快足を飛ばして遊前内野安打をもぎ取り、相手の失策を誘って同点のホームを踏む大車輪の活躍を見せた。
西野啓也選手は「立ち上がりはよくなかったけど、粘りの野球が立命の強さ(日刊スポーツ)。」と語り、リーグ戦先発時の無失策記録を「28」に伸ばす堅守でもチームを支えた。9回には自身の犠打でサヨナラの流れを作り、最後は劇的なサヨナラ勝利を飾った。エースが崩れても勝つことで、エースの心の負担を軽くした。
【有馬 伽久】 プロフィール
- 氏名: 有馬伽久(ありま・がく)
- 所属: 立命館大学(4年)
- 出身: 奈良県(平野パイレーツ-田原本中-愛工大名電高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 175cm、80kg
- 主な特徴や実績: 最速151キロを誇る本格派左腕。愛工大名電高時代には2年夏・3年夏の甲子園に出場。大学3年秋の明治神宮大会で10者連続三振の大会新記録を樹立。スライダー、カットボール、ツーシームを操る。2026年ドラフト上位候補。











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