大学野球選手権特集~その2~ 北から南から猛者が出てくる

岩田将貴, 浦本千広, 山野太一, 船迫大雅, 齋田海斗, 佐藤力也, 椋木蓮

今年の大学野球選手権、優勝候補は?と聞かれると、「東洋大」と答える人が多いと思うが、全国のリーグ戦でチームの状態が良く、素晴らしい成績で勝ってきたチームが全国から集まる。

北から南から

東北からは毎年、プロに素晴らしい選手を送り出し、OBの山川選手や多和田投手が活躍を見せている富士大の他、東北の雄・東北福祉大、そしてエースの若き主砲のいる東日本国際大が出場、また北海道からも154キロの速球を投げるエースのいる苫小牧駒大や、昨年ベスト4の東海大北海道が出場する。

南からは、こちらも毎年プロ注目選手を輩出する九州産業大や、主砲が1番を打つ福岡大、そして大会常連の日本文理大とフレッシュな宮崎産業経営大が出場する。

東北福祉大は2年生の山野太一投手と、1年生の椋木蓮投手がチームを引っ張る。共に高川学園出身で、山野投手は170cmだが最速149キロ、椋木投手は179cmの身長があり147キロの速球を投げる。特に1年生の椋木投手は春のリーグ戦11試合中8試合に登板し、球威と制球力を見せて17回を8安打14奪三振1死球で、防御率は0.00、3勝0敗の成績を残した。「ムック」というあだ名で呼ばれているが、フォークボールの握りで縦回転をかける球を編み出し、「ムーク」と名付けている。ムックのムークで全国大会でも鮮烈なデビューとなりそうだ。

東日本国際大は昨年秋も5勝0敗、そしてこの春も5勝0敗と、リーグ戦では敵なしのエース・船迫大雅投手がおり、他にも厚い投手陣を誇る。そして打線では、2年生の齋田海斗選手が4番を打つ。齋田選手は仙台育英出身で、昨年秋は打率.130と低迷、180cm64kgと線が細かったが、この冬にトレーニングで体重を6kg増やすと、春は3本塁打11打点で2冠王、また打率も.382と3冠王までもう少しという成績を残した。投手陣に打線のつながりが見られれば、勝ち上がっていける。

福岡大は180cm90kgの右の大砲、佐藤力也選手が1番を打つ。長打力もあるが足もある選手で、また昨年までは投手として140キロを越す球を投げていたこともあり、強肩外野手としても注目される。今年春から野手に専念すると、10試合中9試合で1番レフトで出場し、優勝のかかる九州国際大戦では3安打で2得点1打点で勝利に貢献した。東福岡高校でも1番を打っていた佐藤選手のリードオフマンぶりに注目したい。

九州産業大は2年生の技巧派左腕・岩田将貴投手が7勝0敗の成績を残し優勝に貢献した。3年生で最速147キロの速球を投げる右のエース・浦本千広投手は、この春は2連勝したもののその後は1勝どまりで3勝1敗に終わった。チームは優勝したものの「悔しい」と話す浦本投手、3度目の出場となる大学野球選手権については「東京ドームでは抑えているので、いいイメージで投げられる」と話した。過去2年間では2試合に登板し、合計9回2/3を投げて10奪三振1失点と良い成績を残している。

日本文理大は左腕の清松紳也投手が軸、宮崎産業経営大は正直、まだどんな戦いをするチームかわからないが、注目をしてみてみたい。

第67回(2018年)全日本大学野球選手権の注目選手一覧

先発、中継ぎ、抑え、どこでも投げます! 椋木は、入学直後からフル回転の活躍で、2季ぶりのリーグ制覇に貢献した。全11戦中、8試合に登板し、3勝0敗。右スリークオーターから最速147キロの直球と抜群の制球力で、計17回8安打14奪三振1死球と完璧な内容だった。圧巻は防御率0・00。「正直、ベンチに入れるとも思っていなかったですし、結果が出たのは1球1球に集中して投げたからだと思う。自分も神宮で投げたい気持ちでいっぱいです」と意気込んだ。

長打力を開花させた斎田が全国でも打ちまくる。今春は打点(11)と本塁打(3)で2冠を獲得。持ち前のミート力で安打を量産し、34打数13安打、打率3割8分2厘と首位打者も射程、3冠に迫る勢いだった。それでも「自分の記録には正直興味がない。チームの勝利が一番大切」と浮足立つことなく、冷静に全国大会を見据える。


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