東北楽天・松井裕樹投手のスライダー、嶋選手が「高校生に打てるわけがない」

東北楽天ルーキーニュース

 東北楽天の松井裕樹投手も連日話題となる。ドラフト会議で5球団が重複した注目選手でもあるが、その実力においてもやはり注目を集めている。この日は伝家の宝刀・スライダーを初めて投げると、嶋捕手が取り損ねるなどの威力を見せた。

 

高校生に打てるわけがない

 この日は65球を投げたが、プロ入り後に始めてブルペンで捕手を座らせてスライダーを投げた。鋭く曲がるスライダーを4球投げたが、捕手を務めた嶋選手が4球目を取る事ができずに「練習しとく」と謝罪するなど、十分の威力を見せていた。嶋選手は投球練習後に、「えげつない、高校生に打てるわけがない」と話し、松井選手が3年生から取り組んでいるチェンジアップについて、「使う必要ない。真っすぐ、カーブ、スライダーで押していっていい」と話した。

 高校2年の夏のあの22奪三振の投球スタイルはまさにストレートとカーブとスライダーの投球だった。3年生になり夏の連投を考慮してチェンジアップなど球種に取り組んだものの、嶋捕手は2年時のスタイルでいけると判断したようだ。プロではあれほど過酷な連投はないだろうから、パワーピッチングで1試合を終わらせるようなスタイルとなっていきそうだ。

 

星野監督も言う事なし

 星野監督も「これから試合で投げて、段階を踏んでいってくれれば」と話し、投球に関しては全く問題がなさそうだ。このまま紅白戦での登板、オープン戦での登板を経て、開幕1軍という青写真を描いている感じだ。

 しかし、松井投手にとってもやはりこれからが本番となる。スライダーやストレートの球威、さらに度胸などは問題ないだろうが、紅白戦では制球力を試される事になりそうだ。四球はもちろんだが、3ボールが多かったりして守りリズムを崩したりすれば、1軍に生き残るのは難しくなってくる。

 またこの日は牽制の練習でボークをとられた場面もあった。プロの審判がどこでボークと判定するのかを試しているのだろう。ただしフィールディングに関しては良いと思うので、それほど心配はなさそうだ。

 とにかく制球力がどうなっているかがポイントとなりそうだ。

 

 松井裕の口から、ついにあの言葉が出た。「スライダー、行きます」。捕手の嶋は「よっしゃ、来い!」と身構えた。50球目だ。強い腕の振りから放たれたボールが鋭く変化した。そこから同球種を計4球。あまりの落差に4球目を捕り損ねた嶋は直後に「(捕球するために)練習しておく」と謝罪したほどだった。

 「フォームのバランスを意識して投げました。実戦も近くなっているのでスライダーも投げました。投げ始めにしてはよかったけど、これから自分の理想に近づけたい」

 「最初にしては良かった」。背番号1はスライダーの手応えを示した。「えげつない」と嶋も言う。消える感じか、と報道陣に聞かれると「足元に来たら、そうなるかも。高校生に打てるわけがない」と絶賛した。この日は計65球を投げ、スライダーを除く内訳は直球51、カーブ8、チェンジアップ2…だったが、嶋はチェンジアップに関して「使う必要ない。真っすぐ、カーブ、スライダーで押していっていい」と早くも実戦での配球まで思い描いていた。

この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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コメント

  1. すごいね