昨年に静岡で注目された三羽烏・栗田和斗投手(知徳)、市川大晴投手(常葉大橘)、石田裕太郎投手(静清)は、同じ東都リーグに進み、大学でもライバル関係となる。
東都三羽烏へ
知徳高校の栗田和斗投手は、187cm90kgの身体から最速147キロの速球を投げる投手として注目された。しかしプロ志望届を提出して指名を待ったものの名前は呼ばれなかった。ドラフト会議後に4年後のプロ入りを目指すため、駒澤大への進学を決め、昨秋の1部2部入れ替え戦では、駒大のエース・上野翔太郎投手の熱のこもった投球に目を奪われた。大学では「自分は制球力と変化球に磨きを掛けたい」と、持ち前の潜在能力を磨いて4年後を目指す。
常葉大橘の市川大晴投手は、昨年の春季大会で最速147キロの速球を投げ、静岡屈指の投手と呼ばれた。「冬にやってきたことには自信があった」と冬の成長に手ごたえを感じた。しかし優勝を狙ったものの3位に終わると、「結果はそれ以下。実力を知った」と話し、プロ入りを断念し大学へ進学を決める。5月には亜細亜大の練習に参加していた。
亜細亜大には常葉大橘から入学し、4年間でプロ注目投手となって、2017年のドラフト2位で阪神に指名された高橋遥人投手がいる。亜細亜大への進学を「プロに一番近い道」と話し、「結果を残してプロにいく」とこちらも4年後を目指す。
静清の石田裕太郎投手は最速145キロの速球に多彩な変化球を投げ、完成度の高い投球をする。投手との駆け引きを得意とし、同じ変化球でも握りを少しずつ変えて違う球にしていく。県屈指の実戦派投手と注目されたが、プロ志望届は出さずに大学進学を決め、中央大に進む。「150キロを投げる右腕はいくらでもいる。制球や切れにこだわりたい」と話し、大学でも実践的な投球を磨いていく。
静岡で競い合った3羽ガラスは、今度は東都リーグを舞台に競っていく。お互いの姿を近くで見る事で、4年後も3羽ガラスとして注目される投手となっているだろう。戦国静岡から戦国東都へ、3人の戦いが続いていく。

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