常総学院の二柱、一條力真投手と菊地竜雅投手が昨年秋からの大きな成長を見せた。
本来ならドラフト上位指名も
木内氏の縁のある取手二との対戦だった常総学院は、一條力真投手、菊地竜雅投手を惜しげもなく起用し、6-0で勝利した。
一條力真投手は189cmながら柔らかいフォームが特徴で、これまで最速は146キロだったが、先発したこの日は5回に148キロを記録、より力強さが増した投球を見せた。
それでも「直球はバラけていたが、変化球が凄く良かった」と得意のスプリットやカーブを評価し、8回を投げて1安打9奪三振無失点、3年間の集大成と意気込みを見せる夏のスタートを切った。佐々木監督も一條投手の148キロの球に「これまで見てきた中で、いちばん良いストレートだった」と話した。
また菊地竜雅投手は、一條投手の投球を「一條は想像をはるかに上回る投球でした」と話し、「次は自分も」と、9回2アウトから登板すると、カウント1-2と追い込んだ後に、151キロ、152キロとストレートで押してセカンドゴロに打ち取った。「指のかかりが良かったので、最速更新を狙おうかと思いました」と話した。一條投手はこの152キロを見て、「菊地に負けられない。次は150キロを目指したいです」と話した。
二人は共に大学進学を表明している。一條投手も本来ならば春には多くのプロスカウトが視察し、なんらかのアクションをもらっていたはずで、その評価次第ではプロ志望もあったと思う。この身体と投げる球ならばドラフト上位指名の可能性も十分あった。
これが3年生の初の公式戦となる。何もできない中で進路を決めざるを得なかった選手も多いと思うが、この夏のプレーでもう一度考えてみても良いのではないかと思う。チャンスが何度もあるかどうかは誰にも分らない。

5回だった。1メートル89の長身から柔らかい投球フォームで繰り出された直球は148キロと表示された。先発した一條は8回途中まで1安打に抑えた。「直球(の制球)はバラけていたが、変化球が凄く良かった」。自己最速を2キロ更新する直球にスプリットやカーブで緩急をつけ、9三振を奪った。
闘争心に火をつけたのはライバルの投球だった。先発の一條が4回に自己最速を2キロ更新する148キロを叩き出し、佐々木監督が「高校生では打てない」と評価するフォークとの組み合わせで7回1/3を1安打無失点と圧巻の投球を披露していた。ベンチから見ていた菊地は「一條は想像以上。負けたくないと思った」。予定通り9回2死からの登板で最高の見せ場を作った。
コメント