プロ志望届合同練習会の東日本会場に参加した埼玉栄の内田了介投手と浦和学院・美又王寿投手は共に福岡県出身、中学時代から名の知れた存在だった。その二人に福岡ソフトバンクが注目をしている。
久留米市出身・内田了介投手
最速150キロを誇る埼玉栄の内田了介投手、合同練習会では変化球の制球がやや乱れたものの、力強い真っすぐは145キロを記録し、生命線のアウトローへとしっかりと決められた。打者8人にヒットを許さず、4三振を奪った。
内田投手は「持ち球のストレートで打者を圧倒できた感覚はある。そこは良かったと思う」と話した。しかし視察をした福岡ソフトバンクの関東北信越地区を担当する福元スカウトは「普段は140キロ台後半が出るし、パワー系の投手。腕を振って打者に向かって投げていくタイプ」と話し、もっと球速が出ることを強調した。
飯塚市出身・美又王寿投手
その内田投手と埼玉NO.1を争ったのが浦和学院の美又王寿投手。1年時からその力を見せ、最速148キロの球で昨年秋も内田投手と投げ合った。
この日の合同練習会では、最初の打者として内田選手が打席に立つと、自己最速タイの148キロのストレートでストライクを奪い、2球目も147キロのストレートで2球で三振を奪った(シート打撃でカウント1-1から開始)。
右スリークォーターからの力のある球に威力があり、打者7人から4者連続三振を奪った。
福岡のライバル
美又投手は小学6年時には福岡ソフトバンクジュニアに選ばれてプレーをしている。当時監督だった池田親興氏は「投げ方が独特で投げる際の癖はあったけど、いい所をこのまま伸ばしていきなさいといった」と話し、「優しくて素直な子だったし、あの時の選手がこうやって成長してきたのはうれしいね。これから鍛えて150キロが出たら、もっと面白い存在になるかも」と話した。
美又投手は中学で飯塚ボーイズで注目され、埼玉の浦和学院に進む。一方、内田選手も久留米東ボーイズでプレーすると、九州国際大付で指導をしていた若生監督が埼玉栄の監督に就任する時に誘われた。
二人は共にに埼玉でその力を伸ばし、今年のドラフト候補としてその力を見せた。しかし、合同練習会の西日本会場では、福岡大大濠の山下舜平大投手が150キロを記録して注目される。山下投手も福岡県福岡市出身で、中学時は軟式でプレー、3年秋のKWB大会では福岡選抜に選ばれ、全国大会で準優勝をしている。
内田投手は「西では山下投手だったので、東では自分が目立つ存在になりたいと思っていた」と話す。千賀投手に憧れる内田投手、そして山下投手、美又投手には、当然、地元の福岡ソフトバンクが注目をしている。
3人そろって福岡ソフトバンク入りし、故郷に錦を飾るという事になるか注目したい。

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