秋季高校野球東北大会では、花巻東の1年生・佐々木麟太郎選手が4回、特大の2ランホームランを放った。これで高校通算47本となり、高校通算111本塁打の清宮幸太郎選手が1年目に放った22本を大きく上回る。
逆方向
183cm117kgの左のスラッガー・佐々木麟太郎選手は、3番1塁で出場すると4回、2アウト2塁の場面で、バックスクリーン左へ放り込んだ。広い石巻市民球場のバックスクリーン横、推定飛距離は約140mだったという。
この日はライトからレフトに強い風が吹いており、左打者は引っ張っても打球が飛ばない。そのため父親の佐々木監督も「左打者は右翼ポールがバックスクリーンにあるイメージで打ちなさい」とアドバイスをしていたという。佐々木選手は、「センター方向を意識し、風の方向を確認しながら打ち分けた。ライナー性の延長線上がホームランになった。感触は良かったです」と話した。
早稲田実の清宮幸太郎選手が、高校通算111本塁打を放っているが、高校1年時は22本だった。佐々木選手はこれで通算47本目、2倍以上のペースでホームランを放っている。
まず全国の舞台に立つために、「3番を打たせてもらっているので、オレに任せろの気持ちを持って、打席に立っている。チームの勝利に貢献することだけしか考えていない」と話した。
この日、横浜DeNA、埼玉西武のスカウトが視察をしており、
横浜DeNA・欠端スカウト:「タイミングの取り方がうまいし、パワーもある。再来年が楽しみだね。3年で300本打つのでは」
西武・水沢スカウト:「センターから逆方向に打ったのは、何回も見ている」
と評価した。
清宮選手は2017年のドラフト会議で7球団が競合しているが、2023年のドラフト会議では、間違いなく佐々木投手が主役となりそうだ。
怪物スラッガーが見せた対応能力の高さだ。試合会場の石巻市民球場は右翼から左翼へと強風が吹き荒れており、左打者が引っ張った打球は押し戻される。「センター方向を意識し、風の方向を確認しながら打ち分けた」。打席でバックスクリーン上の旗で風向きを確認。常日頃から取り組むという逆方向への打球練習の成果を発揮した。1年秋で早くも高校通算47号。「3番を打たせてもらっているので『オレに任せろ』の気持ちを持って、打席に立っている」と中軸打者の自覚も十分だ。
東北大会デビューを高校通算47号で飾り、「俺に任せろ、という気持ちで打席に入っていました。しっかりと外角を張って打つことができたと思います」と満足そうに笑った。石巻市民球場は右翼から左翼方向に風が強く吹いていた。父である佐々木洋監督(46)からは、「左打者は右翼ポールがバックスクリーンにあるイメージで打ちなさい」と指示を受け、佐々木麟含めた先発の左打者7人がしっかり逆方向の打撃への意識を強めて、東日本国際大昌平に10安打で打ち勝った。

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