夏の高校野球大阪大会決勝では、大阪桐蔭の前田悠伍投手が履正社戦に先発したものの0-3で敗れた。将来については明言せずも「さらに上を目指して取り組む」と語った。
143キロ
高校1年秋に前田悠伍投手が投げれば抑えるという活躍で大阪大会、近畿大会、そして明治神宮大会を制した。それだけ圧倒的な投球だった。ドラフト1位候補という評価もついてきた。
2年時には148キロまで球速を伸ばし、センバツ制覇に貢献する。夏はベスト8、そして今年のセンバツはベスト4と常に上位に入ってきたチームの中心に前田投手はいた。
しかし、今年春の状態は、高校3年時に目指していた姿とはやや違っていたと感じたかもしれない。大阪桐蔭は毎年センバツに出場している事もあり、冬の強化期間は他の選手よりも短く、センバツ後に強化を図るパターンがあり、前田投手も春はベンチ入りをせずに強化にあてた。
しかし今大会は4回戦の東海大大阪仰星戦で登板し6回2失点も、左手親指の皮がめくれてしまい、登板はその試合とこの日の決勝戦のみだった。この日は最速は143キロ止まり、序盤にまだ本来の投球ができずに2回に1点、4回に2点を失う。それでも6回にノーアウト満塁のピンチを抑えるとようやく自分の投球を取り戻し、7回8回は本来に近い投球を見せた。
8回6安打5奪三振3失点、「抑えようと気持ちが高ぶってリリースポイントがずれてしまっていた。悔しいの一言です」と話す。もしこの夏にもっと投げることができていたら、もっと熱くなって決勝戦に入れたかもしれない。熱くなる前に勝負がついてしまった。
最後の夏だけ甲子園出場を逃した。しかし、「1年秋から大きな舞台や場面を経験させてもらって、この代からは主将もさせてもらった。濃い高校野球だった」と振り返った。
ドラフト1位指名候補という評価は変わらない。しかし、「まだ分からないですけど、さらに上を目指して取り組む」と話すにとどめた。これからおそらく侍ジャパンU18代表入りをすると思うが、まずはそこに向けて熱く戦える状態にし、プロでやれるという決意を固めて秋のドラフト会議を迎えたい。ドラフト会議では1位で指名されると予想する。






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