日米大学野球選手権大会は13日、神宮球場で最終戦が行われ、史上初の3連覇をすでに決めていた侍ジャパン大学日本代表が米国代表に6-5で勝利。2004年以来21年ぶり3度目となる5戦全勝での完全優勝を飾った。今秋ドラフト1位候補で、日本の4番を務める創価大学・立石正広内野手(4年)が今大会初のマルチ安打となる2安打を放ち意地を見せたが、6回に死球を受け途中交代するアクシデントに見舞われた。
4番の意地!不振乗り越え2安打も…アクシデントで途中交代
「ヒットが出ていないので結果を出したかった」。日本の4番として今大会に臨んだ立石正広選手だったが、ここまで4試合で13打数1安打、打率.077と苦しんでいた。しかし、最終戦でその意地を見せる。初回と5回に、いずれも逆方向へのライト前ヒットを放ち、今大会初のマルチ安打を記録した。
しかし、アクシデントが襲ったのは6回2死一、二塁の場面。相手投手の投球が右ひざ付近を直撃。その場に倒れ込み、苦悶の表情でしばらく動けなかった。なんとか一塁へ歩きプレーを続行したが、攻守交代となった7回の守備からベンチへ退いた。
パワーで押すアメリカの投手陣に苦戦した今大会。「しっかり長打を打てる、流れを変えられる打者になりたい」と課題を確認し、「プロのステージに立てるように日々精進する。長打を打つ確率を上げたい」と、秋のリーグ戦へ向けて目を輝かせた。
MVPは松下主将、秋山が首位打者、毛利が最優秀投手
大会の個人賞も発表され、最高殊勲選手賞(MVP)には、主将としてチームをまとめ、第3戦で決勝打を放った法政大学の松下歩叶内野手が選ばれた。「最高で最強のチームだった。主将としてチームが優勝できたことがうれしい」と喜びを語った。
また、14打数6安打、打率.429を記録した中京大学の秋山俊外野手が首位打者賞を、「レベルの高い選手と戦って通用する部分があった。日本を代表するバッターになりたい」とコメント。3試合に登板し防御率0.00だった明治大学の毛利海大投手が最優秀投手賞に輝き、「いけるところまで全力でいった結果が無失点だった。自分の投球が通用すると感じた」と、それぞれが大会を振り返った。
堀井哲也監督は「素晴らしいチームに恵まれた。価値のある優勝だった」と選手たちを称賛した。
ドラフト候補として、今年の代表チームの選手は投打ともに素晴らしかった。特に打者に関してはこれまでの代表よりも1ランク上がったような印象を受け、小島大河選手、小田康一郎選手、松下選手、秋山選手、平川蓮選手、大塚瑠晏選手などもプロで活躍し、各チームを代表する選手となって次は侍ジャパンのトップのチームで再び巡り合うのではないかと思った。
ドラフト会議ではこの代表チームの選手が次々と名前を呼ばれていくことだろう。
立石正広選手 プロフィール
- 氏名:立石 正広(たていし まさひろ)
- 生年月日:2003年11月1日
- 出身地:山口県
- 経歴:高川学園中学校(高川学園リトルシニア) – 高川学園高校 – 創価大学(4年)
- 投打:右投右打
- 身長・体重:180cm・86kg
- ポジション:内野手
- 主な特徴や実績:今秋ドラフト1位候補の右の長距離砲。大学日本代表の4番を務める。2025年日米大学野球選手権第5戦で2安打を放つも、6回に右ひざ付近に死球を受け途中交代。母親の郁代さん(旧姓・苗村)はバレーボール選手としてバルセロナ五輪に出場。




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