全国高校野球選手権の甲子園大会3日目では、広陵(広島)が旭川志峯(北北海道)に3-1で勝利し、3年連続の初戦突破を果たした。エースの堀田昂佑投手(3年)は9回を3安打1失点10奪三振で投げ抜き、素晴らしい投球を見せた。
「仲間が支えてきてくれた」124球の熱投で恩返し
堀田昂佑投手というと「2桁背番号」を思い描いてしまう。高校1年時から180cmを越す身長と、140キロ中盤の速球を投げ、1年夏の甲子園でもマウンドにその姿があり、2年時にはエースとして投げている投手だろうと期待を集めてきた。しかし、チームには高尾響投手(トヨタ自動車)という小さな大エースがおり、2年夏も甲子園で登板をしたものの、控え投手として2桁の背番号で出場しており、堀田投手を探す時にはまず背番号10を探すクセがついていた。
しかし、この夏は背中だけでなく、マウンド上でも背番号1だった。夏の広島大会では準々決勝で広島新庄と対戦、9回4安打8奪三振1失点と堂々の投球で完投で勝利すると、準決勝の盈進戦は7回4安打1失点、決勝の崇徳戦は1−1で延長タイブレークに入ると、表に1点しか奪えなかったものの、その裏を無失点に抑えて2−1で勝利、延長10回までを一人で投げぬいて5安打7奪三振1失点だった。
そしてこの日、甲子園のマウンドでも背番号1だった。4回に味方のエラーから先制点を許したが、「最少失点で投げていく」と後続を断ち切る。その裏に同点に追いつくと、5回のグラウンド整備後には「流れが変わりやすいのでギアを上げた」と、6回以降は旭川志峯打線を無安打に抑え込む圧巻の投球を披露。得意のチェンジアップを武器に10個の三振を奪い、124球でマウンドを守り抜いた。自己評価は「60点か50点ぐらい」と辛口だったが、その投球は背番号1をつけて投げる責任感に満ちていた。
堀田昂佑投手 プロフィール
- 氏名:堀田 昂佑(ほった こうすけ)
- 所属:広陵高校(3年)
- ポジション:投手
- 投打:右投
- 身長・体重:183cm・81kg
- 主な特徴や実績:2025年夏の甲子園1回戦で3安打1失点10奪三振の完投勝利。広陵史上初となる夏の甲子園3年連続登板を果たす。U15日本代表、広島東洋カープジュニアの経験を持つ。












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