関西学生野球秋季リーグでは、2季連続優勝を狙う近畿大が立命館大に逆転勝利した。今秋ドラフト候補で主将の勝田成内野手(4年=関大北陽)が2安打を放ち、リーグ通算99安打として100安打に王手をかけた。プロ志望届を提出した4選手が躍動するチームに、阪神は2人態勢で視察、北海道日本ハムも木田優夫GM代行が視察をした。
侍対決を制し、100安打へ王手
春のリーグ1位・2位対決という大一番で、主将のバットが輝いた。勝田成選手は、侍ジャパン大学代表でチームメイトだった立命大の3年・有馬伽久投手から2安打を記録。初回に左越え二塁打を放つと、3回には143キロの直球を中前へはじき返した。
これでリーグ通算安打を99本とし、リーグ史上32人目となる100安打の大台に王手をかけた。「今日決めたかったという思いもあるけど、自分の結果よりもチームが勝てばいい」と語るように、個人の記録よりもチームの勝利を優先する姿勢を崩さない。今春は最多安打のタイトルを獲得しており、今秋も出場3試合で13打数7安打と絶好調を維持している。
プロ志望4人衆にスカウトが熱視線
この日のスタンドには、阪神が2人態勢、北海道日本ハムが木田優夫GM代行などが視察するなど、NPB4球団のスカウトが集結した。近畿大からは勝田選手のほか、野口練投手(4年=星稜)、阪上翔也外野手(4年=神戸国際大付)、野間翔一郎外野手(4年=大阪桐蔭)の4選手がそろってプロ志望届を提出しており、そのプレーに注目が集まった。
あるスカウトは勝田選手について、「守備は問題なくこなせる。これから、球威のある球に対して、どこまで対応できるか」と、今後の課題を挙げつつもその実力を評価した。
勝田選手は「4人でプロにいけるのがベスト。なんとかかかってくれという気持ち」と、4人全員の指名を熱望している。この日は春に35回1/3を投げて無失点だったエース・野口投手が登板したものの、2回1アウトから長打や四球の後に連打を浴びて3回途中6安打3失点と苦しんだ。
それでも、勝田選手は「1点ずつ取っていこう」と声をかけ続け、1点差の7回に相手のミスもからみ一挙4点を挙げて逆転勝ちを呼び込んだ。光元一洋監督が「一生懸命やることを恥ずかしがらない。彼の存在は大きい」と語るように、163cmの主将が攻守にわたりチームを牽引している。
勝田 成 プロフィール
- 氏名:勝田 成(かつた なる)
- 所属:近畿大学 4年
- 出身:関西大学北陽高校
- ポジション:内野手
- 投打:右投左打
- 身長・体重:163cm
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。近畿大学主将。リーグ通算99安打(2025年9月13日時点)。2025年春季リーグ最多安打。高い打撃技術とリーダーシップを兼ね備える二塁手。




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