東京六大学野球秋季リーグの開幕戦で、明治大がドラフト候補選手の活躍で東京大学に快勝した。エース・毛利海大投手の8回1安打12奪三振の投球と共に、4番の小島大河捕手(4年=東海大相模)が先制打を含む3安打2打点と打線を牽引。さらに、春に骨折した大川慈英投手(4年=常総学院)が復帰登板で最速151キロを計測し、復活をアピールした。
4番・小島が3安打2打点、攻守でエースを援護
ドラフト候補バッテリーが、秋の初戦から最高のパフォーマンスを見せた。4番に座る小島大河選手は初回、2死一塁の場面で左翼線へ先制のタイムリー二塁打を放つと、その後も安打と犠牲フライで追加点を挙げ、3打数3安打2打点の大活躍。エースの毛利海大投手を強力に援護した。
試合後、小島選手は「初回に点を取れてよかった。僕の売りは打撃なのでしっかり打って貢献したい」と、持ち味を発揮できたことに安堵の表情を見せた。捕手としても毛利投手を好リードし、攻守にわたる存在感を示した。
小島選手は東海大相模から明治大に進むと、1年秋のリーグ戦で1打席に立ち、2年春から捕手としてレギュラーを掴み、リードを任されている。打撃でも2年春こそ打率.282だったが、2年秋は打率.353(規定打席未達)、3年になって春は.381、秋は.340とハイアベレージの打撃を見せている。またきれいなフォームからホームランを放つスラッガーでもあり、2年の春に2本塁打を放つと、今春は打率.318ながらも3本塁打を記録し、リーグ通算6本塁打を放った。
この日も巧みな打撃でレフト線へ持って行くなど天才的な打撃が注目されるが、この秋はプロでの捕手としての可能性に注目し、打てる捕手として行けるとなれば、12球団にとって非常に貴重と言える選手となる。
大川が左足甲骨折から復活、衝撃の151キロ
先発した毛利投手が8回1安打12奪三振の投球を見せながら降板すると、9回のマウンドには復帰がまちわびられていた右腕が上がった。春のリーグ最終戦で浮き上がるようなストレートで好リリーフを見せていた大川慈英投手は、その春の最終戦で左足甲を骨折し、治療とリハビリに入っていた。
この日はその復帰登板となったが、そのボールはブランクを一切感じさせず、いきなり自己最速に迫る151キロをマークししてスタンドをどよめかせると、力感のないフォームから次々と速球を繰り出し、タイミングを外す変化球も効果的で、三振こそなかったものの打者3人を抑えた。
毛利投手、小島捕手、大川投手、ドラフトへ向けてアピールをする。しかし今は、春に優勝決定戦で敗れた悔しさが先に来ていることだろう。早稲田大の4連覇を阻止し、2023年春以来の優勝に向けて、ドラフト直前の土日でもある10月18日・19日の明大vs早大に焦点を合わせているのは間違いない。
その試合にはおそらく、ドラフト会議に向けて東京に集まり始めているスカウト陣が大挙して神宮を訪れ、ドラフト前の最後の姿を印象付けられる事になるだろう。
小島 大河 プロフィール
- 氏名:小島 大河(こじま たいが)
- 所属:明治大学 4年
- 出身:東海大学付属相模高校
- ポジション:捕手
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。世代を代表する強打の捕手。秋季リーグ開幕戦で3打数3安打2打点を記録した。
大川 慈英 プロフィール
- 氏名:大川 慈英(おおかわ じえい)
- 所属:明治大学 4年
- 出身:常総学院高校
- ポジション:投手
- 主な特徴や実績:2025年ドラフト候補。春季リーグ最終戦で左足甲を骨折したが、秋季リーグ開幕戦で復帰。復帰登板で151キロを計測した。



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