秋季高校野球神奈川大会の準決勝では、横浜が宿敵・東海大相模との降雨継続試合を11-6で制し、4年連続となる関東大会出場を決めた。同点で迎えた8回、新4番の江坂佳史外野手(2年)が勝負を決める満塁本塁打を放つなど、3安打6打点の大暴れ。7季連続となった名門対決は、今春選抜王者に軍配が上がった。
4番・江坂、執念の満塁弾で激闘に終止符
日をまたいだ激闘に終止符を打ったのは、新4番の一振りだった。前日の雨で6-5の7回から再開された試合は、直後に同点に追いつかれる苦しい展開。しかし、横浜ナインに焦りはなかった。8回に主将・小野舜友選手のタイムリーで勝ち越すと、なおも2死満塁の好機で江坂佳史選手が打席へ。
相手エース左腕の三渡琢真投手(2年)が投じたカーブを振り抜くと、打球は風にも乗り左翼席へ。値千金の満塁本塁打で江坂選手はダイヤモンドを一周した。「上がり過ぎてレフトフライかと思ったが、風に乗って入った。自分もツイているなと思った」と、殊勲の一打を振り返った。
7季連続の宿敵対決、練習の成果で掴んだ勝利
これで7季連続、しかもすべて準決勝以上での対戦となった両校の対決。公式戦4連勝となった横浜の強さの裏には、緻密な準備があった。1週間前から競った終盤を想定した「3イニングゲーム」を繰り返し実施。「どう入って、どう出塁をするのか。話し合って練習してきた。練習でやってきたことしか試合では出ない」と江坂選手が語るように、練習の成果が土壇場での集中力と勝負強さを生んだ。
一方、好投しながらも8回に捕まった東海大相模のエース・三渡投手は「江坂の方が気持ちが上だったと思う。気持ちの面で負けた」と涙をのんだ。明暗を分けた神奈川の頂上決戦。勝った横浜は、2年連続の選抜出場へ向け、関東の舞台に挑む。
江坂 佳史 プロフィール
- 氏名:江坂 佳史(えざか よしふみ)
- 所属:横浜高校 2年
- 出身:愛知県
- ポジション:外野手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:174cm76kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。横浜高校の新4番。東海大相模との準決勝で決勝満塁本塁打を含む3安打6打点の活躍。2025年春の選抜高校野球大会優勝メンバー。
三渡 琢真 プロフィール
- 氏名:三渡 琢真(みわたり たくま)
- 所属:東海大学付属相模高校 2年
- ポジション:投手
- 投打:左投
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。東海大相模のエース左腕。横浜との準決勝では粘投するも、8回に勝ち越しを許した。






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