オリックスからドラフト5位指名を受けた北海学園大学の高谷舟投手(22)が19日、札幌市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金3500万円、年俸700万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。最速153キロを誇る即戦力右腕は、将来的な目標として「最優秀防御率」のタイトル獲得を宣言。さらに、万全の状態でプロ入りを迎えるため、クマの出没が相次ぐ地元・札幌を離れ、広島からドラフト4位で指名された、同じ北海学園大の工藤泰己とともに、関東での「ミニキャンプ」を敢行する計画を明かした。
目指すは「1年間1軍同行」の証、最優秀防御率
金色のラインが入ったオリックスのユニホームに袖を通し、「格好いい」と頬を緩ませた高谷舟投手。その口から出た目標は具体的かつ野心的なものだった。「最終的には最優秀防御率のタイトルを取りたい」。その心は、「タイトルが獲れると、一年間1軍に同行してチームの中心にいることになる」からだという。即戦力として期待される右腕は、開幕1軍、そしてシーズンを通した活躍を見据えている。
担当スカウトも球の強さなどを高く評価しての指名となった。
オリックス・佐野如一スカウト「質のいい直球とベース板の強さが一番いいところ。プロのレベルでも空振りを取れる直球と変化球がある」
プロのスカウトも認める直球を武器に、パ・リーグの強打者たちに挑む。
クマ出没の札幌を脱出、広島ドラ4工藤と関東合宿へ
プロ仕様の肉体を作り上げるため、異例の決断を下した。12月1日から約3週間、大学の同期であり広島東洋カープからドラフト4位指名を受けた工藤泰己投手と共に、関東地方で自主トレを行う「ミニキャンプ」を実施する。
その背景には、切実な事情があった。一つは練習環境。大学には専用の室内練習場がなく、例年は転々としていたが、「思い切り投げて、ウエートトレーニングができて、一日中野球ができる環境にいたい」と決意した。
もう一つは、地元・札幌市内で相次ぐ「クマ出没」だ。11月に入り自宅周辺でも目撃情報があり、近隣の円山動物園が休園になるなど不安な日々が続いた。「自宅周辺での散歩は自粛していた」という状況から脱し、温暖かつ野球に集中できる環境で、課題克服と肉体強化に励む。
高谷舟 プロフィール
- 氏名: 高谷 舟(たかや・しゅう)
- 所属: 北海学園大学(22歳)
- 出身: 北海道
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 主な特徴や実績: 最速153キロの直球と空振りの取れる変化球を持つ即戦力右腕。大学同期の工藤泰己(広島4位)と共に、地方リーグからプロ入りの切符をつかんだ。2025年ドラフト会議でオリックス・バファローズから5位指名を受ける。










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