愛媛・松山坊っちゃんスタジアムで行われている侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿の2日目、シート打撃に登板した立正大学の仁田陽翔投手(2年・仙台育英)が、全国から集まったの強打者4人を無安打に抑える素晴らしい投球を見せた。直球は最速147キロを計測、指揮を執る鈴木英之監督から「今日投げた左投手の中で一番よかった」と最大級の評価を受け、代表入りへ猛アピールした。
「力まず147キロ」ゾーン勝負で猛者斬り
来春から東都大学野球1部リーグに昇格する立正大の左腕が、全国の猛者たちをねじ伏せた。仁田陽翔投手は打者4人に対し、直球と変化球を織り交ぜて無安打1四球。「ゾーンの中で勝負できた。あんまり力を入れずに出せたのは良かった」と、力を入れずに147キロを記録した事も、手応え十分に振り返った。
鈴木監督も「左ピッチャーが今回の合宿に関しては手薄かなというところ。その中でよく投げてくれた」と称賛。既に今年の代表も経験し、来年の代表の左のエースとして期待される立命館大・有馬伽久投手がいる中で、貴重な左腕枠として評価を獲得した。
仙台育英時代の悔しさを糧に、1部リーグでリベンジへ
仁田投手は仙台育英高時代に3度甲子園に出場し、最速151キロをマークした豪腕。しかし、3年夏はチームメートの髙橋煌稀投手(現早大)や湯田統真投手(現明大)が主戦となり、自身の登板機会は限られた。2023年のU18代表も高橋投手が出場したほか、仙台育英からは尾形樹人選手(早稲田大)、山田脩也選手(2023年阪神ドラフト3位)、橋本航河選手(中央大)も代表で活躍し、見事にU18W杯の初優勝を果たした。
大学やプロでそれぞれの選手が活躍を見せ、仁田投手は「みんなが活躍していて自分も焦るんですけど、良い刺激にもなっている」と話す。立正大に進学して東都リーグ2部で2年間で過ごしたが、「だいぶゾーンの中にまとまってきている」と制球力が向上。そして今秋、入れ替え戦のある厳しい環境で磨かれ、ついに1部昇格の立役者となった。今回の合宿では早大のエースとなった高橋投手とも再会し、「もっと努力しないと戦いにならない」と話した。
来春はかつての盟友たちと同じ神宮のマウンドで、一回り大きくなった姿を見せつける。そして今度こそ侍ジャパンのユニフォームを着て活躍し、2027年のドラフト会議では高橋投手と同じ位の評価でプロ入りをしたい。
仁田陽翔 プロフィール
- 氏名: 仁田 陽翔(にった・はると)
- 所属: 立正大学(2年)
- 出身: 宮城県(仙台育英高校卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 左投左打
- 身長・体重: 175cm、76kg
- 主な特徴や実績: 最速151キロを誇る速球派左腕。仙台育英高では3度甲子園出場。立正大では先発の一角として1部昇格に貢献。侍ジャパン大学代表候補合宿で高評価を得る。










コメント