今秋のドラフト会議で指名漏れとなった大阪桐蔭高校の前主将兼エース・中野大虎投手(3年)が、来春から関東の強豪社会人チームに進むことがわかった。甲子園で完封勝利を挙げ、侍ジャパンU18代表でも活躍した右腕は、社会人野球という新たなステージで心技体を磨き、高卒社会人の最短ルートである3年後のドラフト指名を目指す。
甲子園完封&U-18最高勝率、実績十分の右腕
中野大虎投手は高校1年時より、森陽樹投手(オリックス・ドラフト2位)と共に怪物1年生と呼ばれていた。スケール型の森投手に対して、中野投手は角度のあるストレートとフォークボールを武器に安定した投球を見せており、2年春にはチームの主戦としてセンバツで甲子園デビューをすると、その夏の甲子園では興南との試合で同校2年生右腕初となる甲子園での完封勝利を記録した。
その後も森投手とエース争いをするも3年時も背番号1を守り、主将としてチームをまとめた。最後の夏は大阪大会準優勝に終わり、1年を通じて甲子園出場に届かぬ悔しい1年となったが、侍ジャパンU18代表としてU18W杯に出場し、南アフリカ戦で5回完封、スーパーラウンドではリリーフに周り、パナマ戦と台湾戦で勝利投手となり、3勝で最多勝利投手に輝いた。
悔しさを糧に「最短3年後」のプロ入りへ
プロ入りを目指して志望届を提出し、ドラフト会議での指名を待ったものの、森投手が2位で指名される中で、中野投手は名前が呼ばれなかった。
その悔しさを胸に進路を再考し、「社会人で野球を継続する」という決断を下した。関東の強豪へ進むことを決め、放課後には社会人野球日本選手権を観戦するなど、すでに次のステージを見据えている。
大阪桐蔭からは2022年のエースだった川原嗣貴投手がHonda鈴鹿に進み、最速155キロ右腕として今年、ドラフト指名解禁だったが指名は無かった。社会人野球、特にその強豪チームでは、安定した成績を残している信頼感絶大のエースがおり、その投手以上の成績を残さないと登板の機会もなかなか作れない厳しさがある。中野投手はどちらかというと実戦的な評価で、社会人野球で3年間でどれだけ実績を作れて、チームの主戦投手として投げているかが3年後のドラフト会議での指名のポイントとなりそうだ。
プロ入りする森投手とは別の道を歩むことになるが、目指す所は、プロ野球で活躍すること。中野投手は社会人野球から3年後、即戦力右腕として肩を並べる位置に行く。
中野大虎 プロフィール
- 氏名: 中野 大虎(なかの・だいと)
- 所属: 大阪桐蔭高校(3年)
- 進路: 社会人野球(関東の強豪チーム)
- 出身: 大阪府和泉市
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: (詳細データなし)
- 主な特徴や実績: 甲子園で完封勝利を挙げた本格派右腕。U-18日本代表で最高勝率賞を獲得。前主将としてチームを牽引したリーダーシップも魅力。






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