2021年ドラフト会議の指名選手の内訳を見ます。
2021年ドラフト会議指名選手の内訳
支配下ドラフト指名選手
( )( )は、順に昨年・一昨年の指名人数
高校 | 大学 | 社会人・独立 | 合計 | |
---|---|---|---|---|
投手 | 16(12)(15) | 17(19)(13) | 10( 9)(10) | 43(40)(38) |
捕手 | 4( 3)( 4) | 3( 3)( 5) | 0( 0)( 1) | 7( 6)(10) |
内野手 | 5(10)(13) | 3( 7)( 2) | 3( 1)( 1) | 11(18)(16) |
外野手 | 5( 5)( 3) | 8( 3)( 5) | 3( 2)( 2) | 16(10)(10) |
合計 | 30(30)(35) | 31(32)(25) | 16(12)(14) | 77(74)(74) |
育成ドラフトの指名人数
( )は、昨年の指名人数
高校 | 大学 | 社会人 | 独立 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
投手 | 9(13) | 6(14) | 0(0) | 2(3) | 17(30) |
捕手 | 5( 5) | 1( 2) | 0(0) | 2(1) | 8( 8) |
内野手 | 4( 1) | 1( 1) | 0(0) | 2(2) | 7( 4) |
外野手 | 4( 3) | 5( 4) | 0(0) | 4(0) | 13( 7) |
合計 | 22(22) | 13(21) | 0(0) | 10(6) | 45(49) |
クラス別分析
高校生は、全体では支配下30人、育成22人と、昨年とまったく同じ人数が指名されている。
その中で、支配下だけを見ると内野手が大きく数を減らしているが、育成では増えており、全体で見ると昨年と同じ程度の人数されている。内野手は、昨年は甲子園などで注目された遊撃手が、高く評価されて支配下で指名されたが、今年は育成での指名が多かった。
大学生は、支配下指名は昨年は32人、今年は31人でほとんど変わらなかったが、育成指名で13人と、昨年から8人減らし、全体では53人から44人に減少した。
大学生投手が支配下&育成を含めて23人で、昨年の33人から数を減らした他、内野手は支配下指名が7人から3人に減った。ただし、一昨年は支配下で2人で、昨年が多かったといえる。逆に大学生外野手が支配下で5人増え、過去3年で最多となった。
今年のドラフト戦線で夏頃から、プロ側が長打力のある野手を探している傾向があり、広島、中日などはそれが顕著だった。ドラフト会議では中日が右の外野手3人を指名し、結果として現れた。
社会人(独立含む)は、全体では16人が指名され、昨年より4人増えているものの、高校生、大学生に依然として差をつけられている。内訳では内野手と外野手合わせて6人と、一昨年、昨年から3人増えた。一方で捕手は2年連続で0人となった。
高校生と即戦力では、高校生が支配下で30人、大学・社会人(独立含む)で47人と、即戦力が多く指名されている。
ポジション別分析
ポジション別では投手が一昨年、昨年から更に増えて43人となり、野手全体の34人を上回った。ただし育成では投手が昨年の30人から17人と減り、野手が19人から28人と大きく増えた。
内野手が一昨年、昨年よりも減らした。大学生は昨年が例年より多かった当たり年だったとも言える。逆に外野手が支配下で昨年より6人増、育成も含めると17人から29人と一気に増えている。
外野手の当たり年といえば、たしかにドラフト1位でブライト健太選手と吉野創士選手が、2位で鵜飼航丞選手、正木智也選手、丸山和郁選手の3人が指名され、そうかもしれないが、どの球団も喉から手が出るほど欲しいという選手が不在で、各球団が補強ポイントの選手を確実に獲得しに行った傾向が伺え、プロ側の外野手不足が起こした減少と見られる。
一昨年に高校生内野手が、昨年に高校生と大学生の内野手が多く指名された事により、外野手が不足したとも見られる。
結論
クラス別では人数は例年よりさほど変わらない。ただし、目玉不在のドラフトとなり、結果として外野手が多く指名されたドラフトとなった。
社会人選手については、まだ指名されてもおかしくないレベルの選手が、投手、野手にいると見られ、育成ドラフトの指名を受け入れるなら、指名される選手は比較的多いのではないかと思う。
今年は社会人の指名が少し増えたため、各チームとも活性化が図れると思うが、指名人数が減れば、戦力ダウンとはならなくとも、チームが活性化しない。育成ドラフトを受け入れ、もっと人が動く形にしても良いと思う。
また、高校生は人数はさほど変わっていないが、今後、少子化の影響で選手が少なくなってくることが予想される。少子化の波はまず高校生から現れ、大学、社会人へと波及していくことは、今後、覚悟しておかなければならない。

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