桐光学園・松井裕樹投手が18奪三振完投、13球団44人のスカウトが集結、横浜DeNAは1位確実

松井裕樹, 桐光学園

 春季高校野球関東大会で桐光学園vs花咲徳栄の試合が行われ、桐光学園・松井裕樹投手は6回までに花咲徳栄・若月健矢選手に2ベースなど2本のヒットを許すなど、3失点するなど苦しいピッチングを見せた。しかし7回以降は1安打に抑えると、延長12回168球を投げきり完投、三振は18個奪った。

 6回までは最速145km/hのストレートと鋭いスライダーでのパワーピッチングだった。6回までに11個の三振を奪う。それでもセンバツに出場した花咲徳栄は抑えられず5安打を許して3失点、マウンドの固さなどに対し力で勝負していた。しかし、7回以降は140km/h前後のストレートと120km/h台のチェンジアップを駆使して6イニングを1安打8奪三振と好投、試合の中でピッチングスタイルを変えて対応して見せた。

 この試合には国内12球団とMLB・ブレーブスの大屋博行スカウトなど44人が訪れ、阪神は6人で、千葉ロッテは7人のスカウトが視察、また横浜DeNAは高田GMが、北海道日本ハムは山田GMが視察した。

  • 北海道日本ハム・山田正雄GM:「暑さもあって、疲れや体の重さがあってもおかしくない。それでも三振が取れる、という一番の魅力を見せた。自分で考え、成長しているのが素晴らしい。高校生では一番の選手ですよ」
  • 横浜DeNA・高田繁GM:「球は速いし、いい変化球もある。上位も上位。阪神の藤浪君のように、高校生で即戦力ということ。横浜出身とかは関係なく、1位以外はない。うちは一番評価している選手にいくと決めている。現時点では彼が一番良い投手。」
  • 中日・中田宗男スカウト部長:「切れ、球威がある。あんなに腕の振れる投手はいない。(指名するなら)上位というか1位間違いない」
  • 千葉ロッテ・永野チーフスカウト:「1軍で投げることのできる投手です。どの球種でも空振りが取れ、ワンポイントなら、今すぐにだってできる。体も大きくなりましたね」
  • 巨人・山下スカウト部長:「変化球のコンビネーションがすばらしい。技術的な面ではプロでも通用する。」
  • オリックス・長村編成部長:「昨夏に比べてチェンジアップが伸びていると感じた。たまに重みがある」
  • 阪神・平塚スカウト:「変化球がすばらしい。今日は疲労が見え、悪かったなりにも投げられていた。素材の良さは間違いない。」
  • 阪神・北村スカウト:「テンポはちょっと悪かったけど、毎回あれだけ三振を取っている。物はやっぱりいい」
  • ブレーブス・大屋博行国際スカウト:「技術、引き出しは大谷投手よりも持っている。大谷投手は負けてしまうことがあったけど、彼は勝てる投手」

 横浜DeNAは1位指名をほとんど決めているのではないかと見られる。他にも千葉ロッテや阪神も獲得に向けて本気度を見せている。松井投手が今年のドラフト戦線の中心であることは間違いなく、今後夏の大会、そして進路に注目が集まる事になる。

 公式戦自己最多の168球を投げ抜いた。甲子園の快投から9カ月。宇都宮清原球場に詰めかけた1万500人の大観衆の前で、進化した姿を見せた。慣れない赤土のマウンドに「硬くて投げにくかった」と序盤は不安定だった。4回に暴投で先制点を許し、6回には左中間二塁打を浴びて2失点。だが、味方が6回裏に3点を入れ、同点とすると、別人のように立ち直った。

 「打たれた後でも落ち着いて投げることができた」。6回まで5安打3失点だったが、7回からの6イニングは1安打無失点。硬いマウンドに適応するため、あえて力を抜いた。「以前に比べるとリセットできる。成長している」と野呂雅之監督。初回に145キロを計測した直球は、中盤以降は130キロ台になったが、脱力投法で切れは増した。

 昨夏以来の松井視察となったブレーブスの大屋博行国際スカウトは「技術、引き出しは大谷投手よりも持っている。大谷投手は負けてしまうことがあったけど、彼は勝てる投手」と評した。昨年、メジャー挑戦を目指した日本ハムの二刀流ルーキーを引き合いに出して絶賛した。

 「調子が悪かったので打たせて、凡打で打ち取ろうと思った」と松井は言うが、結果は18奪三振。スライダーで半数の9個を奪い、チェンジアップとカーブで1個ずつ。残りの7個が直球だった。4回、中学時代に青葉緑東シニアでチームメートだった3番・楠本への4球目。鋭いスライダーはベースの約1メートル前でワンバウンドしたが、楠本は「直球に見えた」と、空振り三振に驚きの声を上げた。

 スタンドからはスカウトの熱視線を浴びた。松井を初めて生観戦したDeNAの高田繁GMは「(指名するなら)1位以外はない。うちは一番いい選手を獲りにいく」と今秋ドラフトで1位指名する可能性を示唆した。現時点で進路を決定していない怪物左腕は「高いレベルの場所で野球を続けたい」と話す。だが、プロからも「勝てる投手」としての評価は高い。争奪戦はさらなる熱を帯びそうだ。

桐光・松井18K!争奪戦白熱化!/春季関東大会  - サンケイスポーツ:2013/5/20

 一回先頭からスライダーで2者連続三振を奪う好スタート。九回までに15三振を奪った。しかし自らの暴投もあり、3失点で延長へ。168球を投げ切り、最終的に18奪三振としてサヨナラ勝ちにつなげた。

 プロ12球団は、松井を今秋のドラフトの1位指名候補としてリストアップしている。この日は全球団の関係者(最多はロッテの7人)が視察に訪れ、3失点の内容にも評価は変わらなかった。日本ハムの山田正雄GMは「暑さもあって、疲れや体の重さがあってもおかしくない。それでも三振が取れる、という一番の魅力を見せた。高校生では一番の選手ですよ」。DeNA・高田繁GMも「球は速いし、いい変化球もある。上位も上位。阪神の藤浪君(大阪桐蔭高)のように、高校生で即戦力ということ。横浜出身とかではなく、一番だと評価していく」と賛辞を贈った。

 DeNA・高田GM「速い球、変化球、総合的に見て一級品。1位以外はないでしょう。高校生だからと言って、即戦力ではないことはない。マー君や藤浪など、力があれば1年目から出てくる」

 ロッテ・永野チーフスカウト「1軍で投げることのできる投手です。どの球種でも空振りが取れ、ワンポイントなら、今すぐにだってできる。(昨年よりも)体も大きくなりましたね」

 日本ハム・山田GM「三振は投手の一番の魅力。チェンジアップは去年になかった球で、いろんな面で成長し、完成している投手。(まだプロか、大学かなど進路を決断していないが)学歴を捨ててプロを目指す選手でなければ、うちは指名しません」

松井、18K 3失点後、崩れず延長12回完投  - ニッカンスポーツ紙面:2013/5/20

 


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