横浜DeNAのドラフトの狙い(2018)

2018年度の12球団のドラフトの狙い。横浜DeNA編。

チーム状況

〇タイプ:上位即戦力型
〇監督:外野手出身、バランス・総合力重視
〇決定者:三原一晃GM、吉田孝司代表補佐兼スカウト部長
〇補強ポイント:主軸打者、長距離砲(左・右)、先発投手(右)、若手内野手
〇近況:高田GMが今年で退任も今年のドラフト会議までは高田GMの体制で行う。

横浜DeNAは、2012年以降に井納翔一、宮崎敏郎、三上朋也、砂田毅樹、山崎康晃、石田健大、倉本寿彦、今永昇太、戸柱恭孝、東克樹、神里和毅と、ドラフトで指名した選手が1年で2人は1軍で活躍する選手が出てくる状態となり、2015年のドラフト1位・今永投手が1年目で8勝、2016年のドラフト1位・濱口遥大投手が1年目で10勝、そして2017年ドラフト1位の東克樹が1年目で11勝を挙げている。また、下位で指名した選手も1年目で1軍に姿を見せるなど、まんべんなく実績が出ている。

ただし昨年のドラフト会議は、一昨年に日本シリーズに出場したことから、リーグ優勝を狙うため即戦力選手を中心に指名をした。そのため、ファームでは内野手を中心に若い選手がやや少なく見える。

ラミレス監督はチーム全体の戦力を見て、また「MINATOシステム」による選手のデータを重視し、様々な形で選手を起用する。はっきりとした方針は分かりにくいものの、やはり野手中心のチーム作りという形が見られる。昨年まではレギュラー選手を我慢強く使い続け、終盤に選手自身が役割をしっかりと理解してプレーし勝利につながったが、今年は桑原選手、倉本選手などを外したり動かし、加入した神里選手や大和選手、ベテランの石川選手など様々な選手を組み合わせて起用しようとしたが、しかしそのためにシーズン終盤まで全体的に調子を掴むことができず、中途半端のまま終わった。

投手でも、先発が好投をしても5回で降板し、序盤からリリーフに負担がかかった他、先発もいまいち調子に乗れなかった。シーズン終盤までの戦いを考え、先発投手に負担をかけない起用法だったとみられるが、先発投手のモチベーションとして、好投しているときは長く投げてチームに貢献したいという気持ちもあるだろう。それができずにモチベーションを保てなかった。

それでもソト選手、東投手が活躍した。本来ならばもっと勝ち星を重ねてもおかしくない戦力はあったとみられる。しかし、阪神のメッセンジャー投手などを終盤まで攻略できず、特定の球団に大きく負け越した。

フロントは高田GMを中心にスカウトがしっかりと選手を評価して指名できていた。今年のドラフト会議までは高田GMが指揮をしており、大きく変わることはなさそう。ただし、来年優勝するという指名で行くのか、それともBクラスとなったチーム状況もあり、再びチームの5年後の事を考えての指名となるのか、その方針はあまり明確になっていない。

チーム状況としては、筒香選手、ロペス選手、宮崎選手のクリーンナップは12球団屈指だが、ロペス選手の故障などにより良い打線の状態はあまり見られなかった。そして終盤にはソト選手、宮崎選手、筒香選手などを1,2番などに起用するなど、これまで考えられないような打線にして刺激をしたものの、良い状態は継続できなかった。

昨年の日本シリーズで、内野の守備、そして外野手の選手の層などに差が見られ、神里選手を加えて併用をしたものの、終盤までうまく使いきれなかった。またショートで守備範囲がやや狭い倉本選手に見切りをつけ、FAで獲得した大和選手を起用して守備では大きな貢献を見せたものの、やはり課題の打撃で成績を残せず、倉本選手もセカンドで定着できずに、良い働きをする打者が1人減った形になってしまった。

投手陣も当初は先発候補が8人以上そろうと言われていたが、今永投手が最後まで復調せず、浜口投手などもようやく終盤に力を見せたが、長い不調のシーズンとなった。またラミレス監督が信頼をする石田投手は何度も重要な場面で起用したが、特にホームランを浴びる場面が目立ち、結果は満足したものにはならなかった。リリーフは須田、田中投手などが復活できず、パットン投手も昨年ほどの安定感はなかった。2017年ドラフトでも齋藤俊介投手、寺田光輝投手を獲得したものの、即戦力として働くことは出来なかった。それでも山崎投手は今年もしっかりと役割を果たし、リーグ屈指のリリーフは健在、須田投手などがチームが離れる事になり、リリーフ陣は補強が必要な状態となっている。

捕手は戸柱選手、嶺井選手、高城選手が持ち味を発揮し3人態勢で回しているが、高城選手がトレードでチームを離れ、伊藤選手が加わった。しかし昨年の戸柱選手のような打撃で期待できる所まではいかなかった。来年もこの3人態勢で臨むが、ラミレス監督は現役時代に捕手の配球を読んでいたため、捕手の傾向が分析されていることを恐れるところがあり、入れ替えは多い。来年に向けても、強肩を見せたルーキーの山本祐大選手の抜擢や、トレードでの捕手の入れ替え、そしてドラフトでも即戦力捕手の獲得があるかもしれない。

またファームでは、宮本秀明選手や楠本泰史選手、山本祐大選手など1軍を伺う選手は増えたものの、重点的に育成をさせる野手の層が非常に少なく、大河選手、そして細川選手など期待の若手がやや伸び悩み傾向となった。ファームで今年2桁のホームランを打った選手はおらず、次世代の主砲候補は見当たらない。また将来のショート、そして捕手、センターを期待できる選手も少なく、センターラインを中心に将来がやや心配される。

ポジション

捕手:嶺井、伊藤、戸柱
一塁手:ロペス(固定)、ソト、佐野
二塁手:倉本、ソト、山下、柴田、石川
三塁手:宮崎(固定)、飛雄馬
遊撃手:大和(ほぼ固定)、柴田、倉本
外野手:筒香(固定)、桑原、神里、ソト、乙坂、関根、梶谷、細川、佐野

先発投手:東(ここまで固定)、今永、石田、ウィーランド、バリオス、濱口、平良、京山、井納、飯塚
リリーフ投手:山崎、三上、パットン、砂田、エスコバー、三嶋(ここまで主)、平田、武藤、國吉、藤岡、田中、中後、須田

補強ポイント

野手は現在のところ、すぐにレギュラーを奪えるポジションはあまりなく、セカンド、ショート、キャッチャーもレベルの高い選手が競争をしている状況と言える。即戦力ならば、すば抜けて素晴らしい活躍を期待できる選手以外は必要ないと思うが、根尾選手、小園選手をそのような選手と評価し、また、来年は大和選手を使わなくても良いという覚悟を決めるならば1位で指名することになる。

1軍、2軍を行き来する選手が増えつつある中で、それらの選手の調整の役割が大きくなっているファームにおいて、じっくりと育てることができる次世代の4番やショートを獲得したい。

投手は右の先発が課題に挙げられているが、京山、飯塚、平良の若手に、井納などもおり、また阪口もしっかり育てたい所で最優先ではない。ただし、結果的に野手の方で即戦力が必要ないという事になれば、結果的に投手が最優先になってくる。その場合には1年目から10勝を期待できる投手か、3年後くらいに1軍で10勝を狙える右投手の指名となりそうだ。

逆にリリーフ投手は負担が大きく、好不調も毎年ある。井納選手がリリーフに回るなどし、須田投手などが戦力外となる中で補強はしたい。

ドラフト候補は

昨年のドラフトでは優勝するための戦力にこだわったが、それでも優勝争いからは遠ざかった。1軍を争う現有戦力が多い状況で、またBクラスになったことから、来年の勝利というよりは長期的な視点が優ってくる可能性がある。

遊撃手や捕手でも、すぐに1軍をうかがえる選手というよりは、バッティングも伴った選手を育てたい。そういう事でいくと、大阪桐蔭の根尾昂選手、報徳学園の小園海斗選手は、すぐに1軍で起用しなければならないタイプだと思うので、天理・太田椋選手、延岡学園・小幡竜平選手、明秀日立・増田陸選手等を狙っていきたい所。外野手では藤原恭大選手は非常に魅力で、肩もあり長打力もある。将来的にトリプルスリーを狙える逸材で、センターのポジションを完全に奪う可能性がある。他にも、智弁学園の林晃汰選手や、健大高崎の山下航汰選手、花咲徳栄の野村佑希選手はパンチ力に優れ、将来は内野でサードやファースト、またはレフトに入る選手になりそうで、ポスト筒香、宮崎、ロペスの候補となる。

そう考えると1位では投手を指名してくる可能性もある。最優先ではないものの、右の先発投手で計算ができる投手がいれば面白い。という事で大学生ならば東洋大・上茶谷大河や日本体育大・松本航投手、国学院大・清水昇投手、または金足農の吉田輝星投手が最上位に上がってくる。

京山選手、平良選手などが力を出しつつあり、阪口投手や櫻井投手もしっかりと育っていることから、投手では若い選手を加入させたい。浦和学院の渡邉勇太朗投手、大阪桐蔭の柿木蓮投手、そして松商学園・直江大輔投手に埼玉栄の米倉貫太投手などがいるが、同じタイプだと投手陣のバリエーションに欠けてしまうので、明徳義塾の市川悠太投手や聖心ウルスラの戸郷翔征投手、育成は大変そうだが大阪桐蔭の横川凱投手、山梨学院の垣越建伸投手などが獲得できれば良い。他にも富山GRNサンダーバーズの湯浅京己投手も19歳で151キロを投げる力のある投手として評価できる。

ドラフト上位でなくても必ず指名したいのがリリーフの投手、三上投手のような投手を獲得できればベストと言える。JX-ENEOSの鈴木健矢投手や左澤優投手の特徴のある投手や、SUBARUの高橋史典投手など球威あるリリーフを獲得したい。

1位でもし高校生投手となった場合は、2位では即戦力の野手、昨年は外野手だったので今年は内野手の指名の可能性もある。法政大の中山翔太選手や、立正大・伊藤裕季也選手など、長打を打てる内野手がいるが、ロペス、ソト、宮崎がいる中で指名もやや考えにくい。しかし、これまでも山下選手、倉本選手、柴田選手と内野手を指名していた事もあり、タイプ的にも地域的にも明治大の渡辺佳明選手を2位で指名するという可能性もなくはなさそうだ。

1,2位指名予想

  1位 2位
パターン1 上茶谷大河 林晃汰
パターン2 松本航 太田椋
パターン3 吉田輝星 渡辺佳明

パターン1、2が理想的と言える。パターン3のように高校生投手を1位指名した時、2位でも林選手、太田選手という将来性を見た指名ができるかどうか。

横浜DeNAベイスターズのドラフト会議


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