北海道日本ハムからドラフト1位指名を受けた明治大学の大川慈英投手(22)が21日、東京都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高、年俸1300万円(金額は推定)で仮契約を結んだ。最速155キロを誇る剛腕は、人気アニメ「機動戦士ガンダム」のシャア・アズナブルへの憧れを明かし、北の大地で「青い彗星」となることを誓った。また、同日に仮契約を結んだ大学の女房役・西武ドラフト1位の小島大河捕手に対しては、強烈な宣戦布告を行った。
主人公でなくてもカリスマ性のある、目指すは北の「青い彗星」
プロの門を叩く大川慈英投手が、意外な“理想像”を掲げた。憧れの人物として挙げたのは、機動戦士ガンダムに登場するライバルキャラ、「赤い彗星」ことシャア・アズナブルだ。
「最後まで主人公になれないところというか。正直自分も、今の野球人生では主人公ではないなというところを感じているので、自分と似ている」。自身を客観視しつつ、「もし主人公ではなくても、泥臭くカリスマ性を持てるような人になりたい」と熱く語った。
担当の山本一徳スカウトも「最大の魅力は常時150キロを超える快速球。特に真っすぐのクオリティが非常に高い」と絶賛。赤い彗星ならぬ、ファイターズブルーの「青い彗星」として、エスコンフィールドで輝きを放つ。
盟友・西武ドラ1小島に宣戦布告「直球で3球三振」
この日の午前中、明治大でバッテリーを組んだ小島大河捕手も西武ライオンズと仮契約を結んだ。パ・リーグでライバルとなるかつての女房役に対し、大川投手は闘志をむき出しにした。
「小島は完全に圧倒して抑えたい。強気にいきたいので、ストレート3球三振を狙っていきたいと思います」
これに対し小島選手も「プロの世界では打ち砕きたい」と応戦。大学球界を沸かせた黄金バッテリーが、今度は敵として火花を散らす。
明大の守護神として有終の美
大川投手は今秋のリーグ戦で守護神として君臨。9試合に登板して失点はわずか1、防御率0.75という圧倒的な成績を残し、明治大の1996年秋以来となる「全勝優勝」に大きく貢献した。
「すごく成長させてもらった。野球だけではなく、私生活や立ち振る舞いも成長できた」と4年間を振り返った大川投手。「こいつが投げたら大丈夫だとファンの方や首脳陣の方に思ってもらえる投手を目指したい」。絶対的な信頼を勝ち取るため、プロの荒波に挑む。
球速が出ていなくても伸びだけで空振りを奪える高めのストレートは、プロでも打つのが困難な球だと思う。この質の良い球を投げ続けることができれば、勝利の方程式として後ろで輝きを放つだろう。
大川慈英 プロフィール
- 氏名: 大川 慈英(おおかわ・じぇい)
- 所属: 明治大学(22歳)
- 出身: 神奈川県平塚市(常総学院高卒)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投左打
- 身長・体重: 180cm、75kg
- 主な特徴や実績: 最速155キロの直球を武器にする本格派右腕。明治大ではリリーフとして活躍し、4年秋は防御率0.75で全勝優勝に貢献。2025年ドラフト会議で北海道日本ハムファイターズから1位指名を受ける。弟は東海大の慧。










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