巨人のドラフトの狙い(2020)

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2020年度の巨人のドラフト戦線を予想します。

巨人のドラフト指名の特徴と傾向

〇タイプ:取捨選択型、即戦力型から高校生型へシフト中
〇監督:野手出身、バランス重視
〇決定者:原監督
〇補強ポイント:ポスト坂本、ポスト菅野、左の大砲、リリーフ

巨人のドラフト指名の特徴

巨人は常に優勝が求められるチームで、資金力もありFAなどで他球団で活躍した選手を獲得できるチームで、毎年FAで選手を獲得しており、2019年は広島から獲得した丸選手の活躍もありリーグ戦で優勝をした。しかしファンや球団関係者からも生え抜きがいないという意見が常に出ており、実際に、かつての斎藤、槙原、桑田、現在でも阿部、長野選手、坂本、岡本、菅野といったチームの中心選手は生え抜きである。それもあり、3軍制など育成組織の充実を真っ先に図ったチームでもある。

しかし、ドラフト会議では即戦力の指名が多く、2010年代も前半は上位では即戦力選手の指名が多かった。それでも2018年のオフに原監督が就任すると、鹿取GM、岡崎スカウト部長が交代し、2軍でマネージャーを務めてきた大塚氏が編成トップとして抜擢され、東海大で原監督の後輩の長谷川スカウト部長が就任、原監督が全権を担う体制となった。そして2018年のドラフト会議では根尾選手を1位指名、2位以降はすべて高校生を指名するといった徹底的な高校生の指名を行い、大きく戦略を変えた。2019年も2位の太田投手以外は高校生の指名が続いた。

また育成ドラフトについても徐々に変化をしている。2010年代は主に独立リーグや大学を中途でやめた選手などを中心に12球団での1,2位を争うほど多くの指名をし、その中から足や肩などで抜けた選手を抜擢する形の3軍組織となっていた。しかし2017年頃から育成ドラフトでも高校生の指名が多くなり、2018年は4人とも高校生となる。そして2019年は指名した選手は独立リーグの選手ばかりだったが2名の指名にとどまった。多くを指名しての取捨選択型の育成組織から、高校生を中心に、また大勢を抱えるのではなく少ない人数を育てていく方針に変わってきている。

今後、現在の路線が続くかどうかは、2018年に指名した高校生がどれだけ1軍に入ってくるかがポイントで、その結果次第では以前のように即戦力中心ドラフトに戻る可能性もある。ただし、いくら有望でも高校生だけを指名する方針は、選手の成功に振れ幅が大きくリスクを伴う。北海道日本ハムもややバランスを崩し、2019年は即戦力中心の指名となった他、一時期は高校生ばかりを指名していた福岡ソフトバンクも即戦力とバランスをとる方針に変わっている。2020年も高校生中心ドラフトに徹底するか、柔軟にバランスをとってくるかは予測が難しい。

本拠地は狭い東京ドームだが、かつての様に4番バッターを並べるという事はせず、投手・打撃・守備とバランスを取ってゆき、1軍半の選手をうまく運用しながらチームを持たせていく。ただし、それができるのは坂本・岡本・菅野といった軸がはっきりしているからこそではある。

フロント・監督のビジョン

原監督は選手の掌握に優れ、チームを統一して率いる力がある。高橋監督が我慢して起用して育てた岡本選手などを、モチベーションを維持させながらうまく使っている。反面、まだ課題のある若い選手を我慢して起用し育てていくというのはそれほど得意ではなさそうで、大田泰示選手をうまく育てる事は出来なかった。

実績が示す通り、原監督が指揮を続ければ良い成績を残していくだろうと思うが、以前も高橋由伸選手に監督を引き渡したり、近い将来的に阿部などに指揮をとらせようという意向も見え、長期政権とは考えていないような感じもある。それもあってか、ドラフト会議では即戦力というよりは、次期監督のための戦力補強という雰囲気も感じられる。原監督の間は現有戦力をうまく使ってリーグ戦で結果を出し、原監督が考える阿部監督への交代時期に向けて、高校生から大学生と戦力を充実させていくのではないかと思う。もし、大学生などを指名するようになったら、禅譲の時期が近づいたと考えるべきかもしれない。

その原監督は今年のキャンプ入りに向け、一塁に和製大砲を置きたいという方針を示し、北村選手、山下選手などの名前を挙げた。また足のある選手も望んでおり、ルーキーで育成枠の平間選手を1軍キャンプ入りさせた。長距離砲・俊足選手・ショートという所が今年のシーズンで埋まり切らなければ、ドラフト会議での補強ポイントとなってくる。

フロントは現在は原監督が全権を持っているため、方向性でブレる事はない。しかし将来に向けてフロントの人材の育成も必要だろう。

チーム状況

2019年の戦力と将来予想(投手)

 2019年5年後予想
先発山口俊 (32)15勝4敗
菅野智之(30)11勝6敗
桜井俊貴(26) 8勝6敗
高橋優貴(23) 5勝7敗
今村信貴(26) 3勝2敗
桜井俊貴(31)
高橋優貴(28)
畠 世周(30)
田口麗斗(29)
戸郷翔征(24)
高田萌生(26)
中継ぎ田口麗斗(24)55試合17HP
沢村拓一(31)43試合15HP
高木京介(30)55試合13HP
大竹 寛(36)32試合12HP
戸根千明(27)26試合 8HP
沢村拓一(36)
戸根千明(32)
大江竜聖(26)
池田 駿(32)
抑え中川皓太(26)67試合16S太田 龍(26)
2軍
(3年目まで)
高田萌生(21)108.1回
池田 駿(27) 55.0回
戸郷翔征(19) 42.0回
大江竜聖(21) 42.2回
直江大輔(24)
横川 凱(24)
堀田賢慎(23)
井上温大(23)

昨年はリーグ優勝を果たし、CSでも優勝し日本シリーズ進出を果たす。エースの菅野投手が腰痛などで11勝にとどまる中、FAで獲得をしていた山口投手が15勝を挙げる活躍を見せて投手陣を救った。またルーキー・高橋投手や、ドラフト1位組の桜井投手も大きく飛躍し、エースの穴をFA組とドラフト1位組が埋めた形となった。しかし、日本シリーズでは山口、高橋、菅野が打たれ、ソフトバンクに0勝4敗という屈辱を味わう。

そして山口投手がメジャー移籍をし、菅野投手についてもメジャー移籍を容認する姿勢を見せている。5年後の先発陣を見ると勝ち星を予測する事が難しいと感じられ、先発のエースとなる投手の存在が必要となる。2019年に奥川恭伸投手を1位指名したのはそのためだったと思うが、菅野投手がいる間に次期エースの獲得が必要。FAでの選手獲得という事もあるが、近年はエース級の投手はメジャーに移籍してしまう事も多くなり獲得は巨人といえど難しくなっている。ドラフトでエースの獲得を狙う事になりそうだ。

リリーフ投手は、通常は60試合くらいを投げる頼れる投手がいるが、一昨年は澤村投手が最多で49試合と頼れる投手がいなかった。昨年はマシソン投手の故障、上原投手の引退などもあり心配されたが、田口投手がリリーフに回り、中川、高木投手と勝ちパターンのリリーフ陣の奮闘が見られた。これもリーグ制覇の大きな要因といえる。ただし、中川投手が16Sで最多セーブと少ない。そして日本シリーズでは大竹、田口といったところも打たれてしまい、ソフトバンクの強力リリーフ陣と大きく対比された形となった。リリーフ陣の強化も補強ポイントの一つとなる。

2019年の戦力と将来予想(野手)

守備2019年5年後予想
捕手大城卓三(27)109試合、打率.265、 6本岸田行倫(28)
山瀬慎之助(23)
一塁手岡本和真(23)143試合、打率.265、31本岡本和真(28)
二塁手山本泰寛(26) 92試合、打率.232北村拓己(29)
田中俊太(31)
三塁手ビヤヌエバ    73試合、打率.223、8本坂本勇人(36)
遊撃手坂本勇人(31)143試合、打率.312、40本吉川尚輝(30)
平間隼人(28)
外野手丸 佳浩(30)143試合、打率.292、27本
陽 岱鋼(31)110試合、打率.274
亀井善行(37)131試合、打率.284、13本
丸 佳浩(35)
山下航汰(24)
重信慎之介(31)
菊田拡和(23)
2軍・捕手岸田行倫(23) 92試合、打率.293【予想打順】
1吉川
2坂本
3丸
4岡本
5山下
6北村
7重信
8岸田
2軍・内野手北村拓己(24)112試合、打率.290
湯浅 大(20) 67試合、打率.240
村上海斗(24) 51試合、打率.156
2軍・外野手松原聖弥(25) 96試合、打率.287
山下航汰(19) 90試合、打率.332、7本
加藤脩平(21) 85試合、打率.269

いよいよ坂本選手のサード転向の話が現実味を帯びてきた。打てるショートとしてチームを支えたが、ベテランになる中で打撃を生かすためサードに転向させる。代わりのショートには故障が多いものの、吉川選手の守備は定評があり、2020年に打撃で実績を作れれば来年はショート吉川・サード坂本の形が表れるかもしれない。ただし、まだ可能性の段階で、他の候補も用意したい。今のところ、セカンド、ショートを守れる選手は若林選手、田中選手、北村選手など比較的多いものの、特に守備面でショートを安心して任せられるという選手はやや少ない。

捕手は小林選手と大城選手、炭谷選手の併用となっているが、大城選手は打撃を生かす事も考えられている。この3人の状態が続くが5年後を考えると、岸田・山瀬の成長が必要となる。阿部2軍監督も山瀬選手を熱心に指導すると思う。ただし阿部選手のような4番を打てるような捕手が理想であり、捕手は2今後も補強が続きそうだ。

外野手は丸選手が30歳であと5年は任せられる。ただしチームを支え続けてきた亀井選手は今年38歳となる。当面は外国人選手で埋めていくと思うが、足のある選手、和製大砲をそろえて行きたいところ。山下選手が大当たりとなりそうな中で2019年は大砲候補の菊田選手、伊藤選手などを獲得するが、2018年には辰己選手を外れ1位で指名している事から、2020年に即戦力の外野手の指名はあり得る。

2020年のドラフト候補指名は?

2020年の補強ポイント

守備投手捕手内野手外野手
左右
チーム・監督の方針から
2020年戦力から
将来のチームから
戦力外・引退から   
実際の指名

最重要ポイントは右の先発投手で、菅野の後を任せられる投手。2020年の先発投手候補だと、原監督や長谷川スカウト部長の後輩の東海大・山崎伊織投手が一番手になるのではないかとみられる。または昨年は森下投手より奥川投手を優先して1位指名したように中森俊介投手(明石商)と比較をしてどちらがエースになれるかで1位指名を選択していくのではないかと思う。他にも投手では智弁和歌山の小林樹斗投手や木更津総合の篠木健太郎投手、大分商の川瀬堅斗投手、東洋大の村上頌樹投手、セガサミーの森井絃斗投手などの指名も考えられそうだ。

次の補強ポイントはショートを守れる選手だろう。星稜の内山壮真選手が根尾、坂本クラスとして評価できるなら、外れ1位で指名してくるかもしれない。ただし1位で指名されそうな遊撃手は今年は少なく、3位前後で津田啓史選手(横浜高)、元山飛優選手(東北福祉大)、作新学院の横山陽樹選手という所も入ってきそう。大学生で小川龍成選手(国学院大)、児玉亮涼選手(九州産業大)というすぐにショートを守れそうな選手もいるが、ポスト坂本という事で打撃でも可能性のある選手の指名となるだろう。

その次の補強ポイントはリリーフ投手。今年は伊藤大海投手(苫小牧駒大)、森博人投手(日体大)、小郷賢人投手(東海大)といった大学生リリーフ陣が豊作で、トヨタ自動車の栗林良吏投手も鋭いフォークがありリリーフでも起用できる。ソフトバンクの甲斐野投手のようなイメージで上位で指名してくるかもしれない。

最後の補強ポイントは外野手、将来の主砲として右の西川僚祐選手(東海大相模)、井上朋也選手(花咲徳栄)が挙げられ、左で亀井選手のような活躍が期待できる来田涼斗選手(明石商)、足も長打力もある佐藤輝明選手(近大)もいる。しかし、他球団も狙っている選手であり、獲得するには優先度を高めなければならない。上武大の古川裕大捕手は打撃に優れており、こちらを上に持ってくるかもしれない。他には足のある選手という事で中央大・五十幡亮汰選手を指名してくる事も考えられる。

中位から下位では高校生指名を続けるのであれば、横浜の松本隆之介投手や常総学院の菊地竜雅投手、埼玉栄の内田了介投手や敦賀気比の笠島尚樹投手、日大藤沢の牧原巧汰捕手、京都外大西の山下航汰捕手、横浜の度会隆輝選手、東海大相模の山村崇嘉選手などが候補となるか。大学・社会人でも河村説人投手(星槎道都大)、早稲田大・今西拓弥投手などは高いポテンシャルを持っている。

即戦力にシフトするのであれば、東北福祉大の山野太一投手、仙台大・宇田川優希投手、東北公益文科大・赤上優人投手、明治大・入江大生投手、三菱日立パワーシステムズ・伊藤優輔投手、桐蔭横浜大・渡部健人選手、独協大・並木秀尊選手、東海大北海道・赤尾光祐選手、JFE東日本・今川優馬選手やNTT東日本・向山基生選手などが候補となりそうだ。

1,2位指名予想

 1位2位
パターン1山崎伊織(投手:東海大)村上頌樹(投手:東洋大)
パターン2中森俊介(投手:明石商)内山壮真(遊撃手:星稜高)
パターン3伊藤大海(投手:苫小牧駒大)西川僚祐(外野手:東海大相模)

読売ジャイアンツのドラフト指名予想・・・まもなく2020年版に更新します
2020年ドラフト指名予想

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