近畿大の左のスラッガー・佐藤輝明選手にこの日、阪神の畑山統括スカウトと渡辺スカウトが今年初視察を行った。広島の鞘師スカウトも姿を見せた。
最上位候補
佐藤輝明選手はこの日、室内練習場でマシンを相手に100スイング以上を打ちこみ、その後、ティー打撃なども行った。この様子を見ていた畑山総括スカウトは「将来の軸になりうる打者はそうはいない。最上位候補ですね」と話し、ドラフト1位候補とランク付けした。関西学生リーグでは11本塁打を放っているが、畑山氏は「昔と違って今の広い球場での柵越えはすごいこと」と長打力を評価した。渡辺スカウトも「外野が守れるし、左の大砲候補として楽しみ。これだけ体があってバットが振れる選手は、上位候補の対象になるでしょう」と評価した。
また50m6.0秒の足と強肩がある。畑山氏は「打つだけの選手じゃない。サードのハンドリングは見栄えがするしダイナミック。さらにファーストも外野も可能な選手ですからね」と話し、大学1年時は外野でプレーし、2年時からサードを守る佐藤選手に守れるポジションの幅が広いことも評価する。「福留、糸井の年齢を考えると、彼は主軸候補としてどのピースにもはまりますから」と、ベテランとなったチームの主砲の後継者と見据えていた。
この佐藤選手には既に埼玉西武、福岡ソフトバンク、横浜DeNA、巨人が視察をしており、この日は阪神の他に広島の鞘師スカウトも視察をしている。鞘師氏は「もちろん1位候補。1位じゃないととれません。体があって大きいのを打てる。三塁に加えて外野も守れる。あとは会社がどう判断するかだけですね」と話し、こちらも最上級の評価をする。筒香選手の抜けたDeNAや、阿部選手が引退した巨人も左の大砲候補を求めており、ドラフト1位での競合の可能性も十分考えられる。
畑山統括スカウトは「指名方針は今年のチームの状態を見ながら、諸々考えて決めるものです」と話すが、「野球への取り組み方もいいし、楽しみな素材です」と改めて佐藤選手を評価した。3月には阪神とのオープン戦が行われるが、2月の田辺でのキャンプや春のリーグ戦も密着してマークを続けていく。
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「将来の軸になりうる打者はそうはいない。最上位候補ですね」
今年初視察に訪れた近大の先輩でもある畑山統括は断言した。187センチ、92キロと恵まれた体を誇る左の大砲。関西学生リーグ11発で、巨人などで活躍した先輩・二岡が持つ13発の記録を射程圏にとらえている。畑山統括も「昔と違って今の広い球場での柵越えはすごいこと」と認める圧倒的な飛距離。さらに50メートル6秒0の俊足に強肩。三拍子そろったうえに複数こなせる守備も魅力だ。
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