阪神は5月28日、西宮市内の球団事務所でスカウト会議を開催し、今秋のドラフト会議に向け、6月9日に開幕する大学野球選手権や、夏の全国高校野球の地方大会を前に、大学生と高校生の注目選手の現状について各スカウトが報告、情報の共有とリストアップが行われた。
大学生では創価大・立石が筆頭、投手陣も逸材揃い
大学生の野手では、創価大学の強打の内野手・立石正広選手(高川学園)がドラフト1位候補の筆頭として挙げられた。立石選手は今春の東京新大学リーグで本塁打と打点の二冠に輝きMVPを獲得するなど、その打撃力が高く評価されており、また俊足強肩でもあることから右の佐藤輝と評価されている。
また、大学生では近畿大学の勝田成内野手(関大北陽)もリストアップした。今季リーグで24安打を記録した安打製造機で二塁の守備も高いレベルで安定しており、昨年の侍ジャパン大学代表には立石選手とともに代表入りしている。投手では、東北福祉大学の最速157キロ右腕・堀越啓太投手、早稲田大学の伊藤樹投手が上位候補としてリストアップされた。
高校生では、健大高崎の最速158キロ右腕・石垣元気投手、延岡学園の最速153キロ右腕・藤川敦也投手などの映像をチェックしたとみられ、特に石垣投手については高く評価されている模様だ。
阪神のドラフト指名
阪神は1月のスカウト会議で健大高崎の154キロ右腕・石垣元気投手や延岡学園の153キロ右腕・藤川敦也投手、地元・滝川高校の151キロ右腕・新井瑛太投手、そして創価大の立石正広選手の名前が挙がっており、石垣投手、藤川投手、立石選手については当初から高く評価している。今回、新井選手の名前は挙がっていないが、地元兵庫の151キロ右腕&二刀流の逸材でマークは続けていると見られるものの、進学の可能性がある。
阪神は2023年にドラフト1位で下村海翔投手、2位で椎葉剛投手を、2024年には1位・伊原陵人投手、2位・今朝丸裕喜投手、3位・木下里都投手と、左腕・高校生などタイプはいろいろだが投手を上位で指名してきた。大山選手、佐藤輝選手、森下選手の強力な中軸に、近本選手、中野選手という1,2番を擁し、セ・リーグでも優勝争いをするチームとなっているが、佐藤輝選手はメジャー移籍の志望もあり、今年は野手の指名となる可能性は高いと見られる。
ただし、今年から指揮を取る藤川監督が最終的には1位指名を決定するため、例えばリリーフに課題があると判断すれば東北福祉大の堀越投手を、先発に課題があると判断すれば早稲田大の伊藤投手や健大高崎の石垣投手を1位指名する可能性もある。
いずれにしてもこれから各カテゴリーで大学野球選手権、夏の高校野球、そして都市対抗の予選と本戦が行なわれ、そして高校生については進路の決定もあるため、それを見極めながら、藤川監督に推薦するドラフト1位指名候補などを絞り込んでいく。






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