北海道日本ハム・大谷翔平投手、フリー打撃で45球の投球

北海道日本ハム球団ニュース 2012年ドラフトニュース

 北海道日本ハムのドラフト1位・大谷翔平投手がフリー打撃に初登板、45球を投げてボールは21球も、ヒット性の当たりは4本と球の威力を見せ付けた。

 ヒット性の当たり4本に、前に飛んだのは6本で合計10本、ファールは8本、見逃しストライクが2球、空振りが4球、という内容だった。もちろん制球が定まらずバッターもボール球に手を出したこともあるだろうが、力強い投球を見せた。

 打者は昨年のドラフト2位・帝京の松本剛選手と、ドラフト3位・東大阪大柏原の石川慎吾選手、二人とも大谷選手の1年先輩で、ともに高校通算40本以上を打っているスラッガーだった。石川選手は一昨年の夏の大阪大会で、大阪桐蔭の藤浪晋太郎投手を打ち崩して甲子園に出場しているが、藤浪投手と比較して「あいつより近く感じた。15メートルくらいの距離から投げられている感じ。デカかった。」と感想を話した。もちろん藤浪投手も一昨年に比べると昨年は格段に成長したので一概には言えないが。

 ちなみに松本剛選手は横浜DeNAの伊藤拓郎投手などと共に、2011年の夏の甲子園で1回戦の帝京vs花巻東で大谷投手と対戦している。当時は大谷選手のケガもあり万全ではなかったが、松本選手は大谷投手から1安打を記録している。あの日の対戦がまたプロで見られているのは感慨深い。

 大谷翔平選手は暖かいところで調整するということで、1軍に合流した。打撃では紅白戦で結果も残しており、実戦での出場も考えられる。ただし投球の方も大いに期待できる。できれば時間をかけて、二つの刀を手にしてから1軍に登場して欲しいと思う。

 

 藤浪を知る男だからこそ実感できることがある。「アイツ(藤浪)より(マウンドからの距離感が)近く感じた。15メートルくらいの距離から投げられている感じ。デカかった。(身長)4メートルぐらいに見えたな」。言葉の主は、フリー打撃で大谷とマウンドから本塁間18・44メートルの距離で対峙(たいじ)した高卒2年目の石川。東大阪大柏原時代、阪神のドラフト1位で1メートル97の長身を誇る藤浪(大阪桐蔭)と何度も対戦してきたが、1メートル93の大谷の方にマウンド上での威圧感を覚えたという。

 

 いきなり2安打を放った打者での実戦デビューから遅れること4日。大谷が今度は投手として、初めてプロの打者を相手にした。

 

 「いいところもあったけど、悪いところの方が目立った。変化球が抜けたりいまいちだったので、修正していきたい」

 

 打者相手に投げるのは、昨年12月以来。実戦形式の練習機会から遠ざかっていたこともあり、自己評価は決して高くなかったが、十分に周囲を魅了した。やはり緊張はあったのだろう。石川に対して初球から4球連続でボール。捕手の大嶋からヤジが飛んだが、一呼吸置くと、そこから長い腕をしならせ直球、カーブ、スライダーも交えて45球。安打性の打球はわずか4本。事前に球種を伝えて投げるフリー打撃で4度の空振りを奪った。それだけではない。石川が「とにかく速い。145~150キロは出ていたように感じた」と言うように、右打者2人に1球たりとも左翼方向へ打球を飛ばさせなかった。

 大谷は思わず苦笑いを浮かべた。先に右打席に入った2年目の石川に対して、初球から4球連続でボール。すべて直球だったが、どうしてもストライクが入らない。

 

 「悪いところだけが目立った。(全体的に球)1個高いので、角度をつけてコースに投げられるようにしたい」。右打者の松本と合わせて45球のうちボール球は21球。スライダーとカーブも交えてヒット性の当たりは4本に抑えたが、カーブが高めに大きく抜けるなど最後までコントロールは定まらなかった。

 

 一方で、大器の一端をのぞかせた。193センチの長身から投げ下ろす直球は推定140キロ後半で威力は抜群だった。対戦した石川は「大きいので、15メートルくらいから投げられているようだった」と驚きの表情。東大阪大柏原高出身で、阪神・藤浪と対戦経験もあるが「藤浪とは中学時代から何回も対戦したけど、それより近く感じた」と断言した。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
ドラフト会議ホームページ2024 Draft home page

コメント