済々黌・大竹耕太郎投手、打たせて取るピッチング極める

高校野球ドラフトニュース 2013年ドラフトニュース

 センバツ高校野球大会、第2試合の済々黌vs常総学院の試合は、済々黌・大竹耕太郎投手が常総打線に9安打を打たれるも要所を押さえて完封勝利を飾った。

 昨夏の甲子園で144km/hを記録、182cmの大型左腕という事もあり注目が集まった。しかし、投球内容としては最速でも130km/h中盤、大きなカーブとチェンジアップを駆使して打たせて取るピッチングを見せた。

 大竹投手は、冬に「打たせて取るピッチングをしっかりやってきた」と話し、球速などを力を磨くよりも、夏の甲子園で投げきるための投球を求めた。同じ左腕のドラフト候補、桐光学園・松井裕樹投手とは逆の発想だった。

 9安打を許しながらも完封するというのは逆に難しいかもしれない。奪った三振が2つという所にもこだわりが感じられる。球数は105球と成果を出した。

 ドラフト的には高校生でクレバーな投球というのは評価が難しい。ただし、長身左腕で昨夏の投球もありポテンシャルの高さは証明している。大学進学の可能性があるということだが、まずは次戦で済美・安楽智大投手との投げ合いが予想される。力の安楽に投げ勝つことができるか楽しみだ。今大会の勝ちっぷりを見たい、そして夏の甲子園で高校3年間の集大成を見たい、ドラフトの判断はそれからという事になりそうだ。

 三ゴロ併殺で試合が終わると、済々黌(熊本)の大竹は左拳を握った。奪った三振は2つ。9安打されながらも、粘り抜いての無四球完封に「打たれても点を取られなければいい。低めに丁寧に投げた」と、全国制覇した58年以来55年ぶりの春1勝を喜んだ。

   8回2死二、三塁のピンチでは新球チェンジアップで4番・内田から空振り三振を奪った。140キロ前後の直球に90キロ台のスローボールを織り交ぜるなど緩急を駆使し、成長を証明した。

   昨夏の甲子園3回戦で大阪桐蔭に3本塁打を浴び、2―6で敗れた。悔しさを胸に、ジム通いで体幹を強化し、肩関節の可動域を広げるために水泳トレも取り入れた。学校近くの立田山ランニング登山では下半身を鍛えた。「冬場は頑張った。その成果が出たと思う」。4回には先制の適時三塁打も放った。

   3回戦では152キロ右腕・安楽を擁する済美と対戦する。「僕は速くないし、低めに丁寧に投げて自分の投球をするだけ」。地元を出発する前に、頭の形に合わせたマイ枕を3万円で購入したという大竹は「夢を見ないくらい深い睡眠が取れています」と笑う。55年ぶりの頂点へ、好スタートを切った。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
ドラフト会議ホームページ2024 Draft home page

コメント

  1. すごいですね!
    先輩としてそんけいしてます!