瀬戸内・山岡泰輔投手、肘痛で万全ではなかったが145km/h記録、進路はプロへ

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 夏の高校野球、第6日目の第4試合は瀬戸内の山岡泰輔投手が百戦錬磨・明徳義塾と対戦した。

 山岡投手は初回に先頭打者にヒットを許し、二段モーションを指摘されるなど動揺を誘う場面もあったが、そのピンチを併殺で押さえると、2回には140km/h中盤のストレートを低めに決め、決め球で高校生では打てないと言われるスライダーで空振り三振を奪った。5回にホームランとエラーなどで2失点するも、9回を6安打9奪三振2失点に抑えた。

 山岡投手は広島大会決勝で新庄・田口麗斗投手と延長15回を0-0の引き分け、再試合でも9回を完封する快投を見せていたが、その後、肘が腫れるなどしてノースローでこの試合を迎えていたようだ。万全の状態ではなかったものの、最速145km/hを記録したストレートの制球力、そしてスライダーのきれは抜群だった。

 試合後に山岡投手は「悔いは無い。上の世界でまた甲子園に戻ってきたい」と話しプロ志望を示唆した。ドラフト会議では上位で堂々とプロ入りしそうだ。

 一方、馬渕監督の明徳義塾は流石の戦いだった。山岡投手の攻略は苦労したものの、2年生エースの岸潤一郎投手は球速こそ130km/h中盤くらいだが伸びるストレートとフォークボールを駆使して抑えた。また、宋皞均選手が昨年夏に続くホームランを放つなど、パワーも見せた。

 山岡は試合後も笑っていた。「楽しくやれたんで悔いはない。1試合で終わってしまって、ちょっともったいないですけど」。8回2失点、124球の熱投も報われなかった。しかし、白い歯を見せ振り返る姿は敗者には見えなかった。

 投球動作の中で一瞬、ためをつくるように見える独特のフォーム。初回の初球を投げた際、三塁塁審から「反則投球」と指摘されたが、動じなかった。「県大会の後から言われるだろうと思って練習はしていた」。すぐにフォームを修正し、4回まで無失点。だが5回の先頭打者に甘く入ったスライダーを左翼席へ運ばれるなど2点を失った。

 広島大会では新庄との決勝戦、さらに2日後の再試合の24イニングを投げ抜き無失点。2試合293球の熱投で一躍、注目を集めた。しかしその代償か、再試合の翌日、右肘に強い張りが出た。痛み止めを服用しながらの調整。この日まで全力投球できた日はなかったが「それは全然問題ない」と言い訳にはしなかった。小川成海監督(63)も「心配していたけど、常時140キロ出ていた」とたたえた。

 プロからも注目を集める最速147キロ右腕。「上で野球をして、またこういう舞台に戻ってきたい」と、さわやかに聖地を後にした。

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コメント

  1. プロ野球選手並みの投球にビックリしました。あの落ちるスライダーは捕球も難しそうですね。

  2. 山岡投手最高