智弁和歌山・山本龍河選手が本塁打も明徳義塾・岸潤一郎投手の粘り勝ち

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 智弁和歌山vs明徳義塾の対戦は、大会前から屈指の好カードとして注目されていた。高嶋監督、馬渕監督のベテラン監督が作るチームは、他のチームが羨むほど選手層が厚く、打撃に関しても守備に関しても高校野球トップレベルのプレーをの数々を見せた。結果は延長15回、サヨナラ暴投で明徳義塾に軍配が挙がった。

打線の智弁和歌山

 打線に関しては智弁和歌山に迫力があった。1番の大畑達矢選手から181cmあり、3番・山本龍河選手は2年生で183cm、4番・長壱成選手も182cm、5番・片山翔太選手は181cm、7番の春野航輝選手も184cmあった。それぞれが痛烈な打球を放ち、それぞれが守備力も高くドラフト候補に取り上げられてもおかしくない選手達だろう。

 明徳義塾の岸潤一郎投手の前に延長15回で12安打とチャンスは作ったものの、2回に1点、12回に1点しか挙げることができなかった。しかし2年生の3番・山本龍河選手が延長12回にホームランを放ち、7番に入った春野航輝選手は右方向へ鋭い打球を放った。今年、そして来年の主軸を打てる選手だろう。今後、注目して行きたい。

 

岸潤一郎投手の粘り勝ち

 明徳義塾は今年は岸潤一郎選手に頼るところが大きい。エースとして4番としてチームの中心となっている。この日は投げては最速143km/hをマーク、ストレートはいつもどおり伸びがあり、全国でも屈指の好投手なのは代わらない。しかし球は高めに浮き、空振りを奪う事もできたが痛烈な打球も浴びた。四死球も4つ与えるなど調子は良くなかった。

 それでも延長12回、先頭打者をヒットで出塁させたものの自らの守りでピンチを摘み取り、その後山本選手にホームランを浴びたものの1失点に抑えた。ここで2失点していたら反撃も無かったかもしれない。

 打撃では7打席で3つの四球を選ぶもヒットはなく4打数0安打に終わった。しかし今日は延長15回188球を投げきったということで、春の公式戦初戦で体力的にもきつかっただろう。

1年生から名門・明徳義塾のエースとして4番として活躍してきた岸投手の経験が勝ち取った1勝となった。

 

 心地よい疲労が全身を襲った。延長15回1死満塁から、暴投で転がり込んだ白星。188球を投げ抜いた岸は、二塁走者として勝利の瞬間を見届けた。「疲れました。どんな形でも勝ちは勝ち。再試合も覚悟してたんでうれしいです」。無得点なら大会規定により引き分け再試合だったが、劇的な幕切れ。普段はクールなイケメンエースが、頬を紅潮させて喜んだ。

 苦しみながら耐えた。直球は143キロを計測したが、要所で甘く入って12安打された。2回に自身の暴投で先取点を許し、延長12回には勝ち越しを許す一発も浴びた。延長15回には2死満塁のピンチを背負ったが、切り抜けた。「ここを楽しまなかったら、いつ楽しむんだと」。聖地のマウンドを誰よりも満喫したエースに、最後は女神がほほ笑んだ。

 「内の真っすぐにヤマを張り、高嶋先生(監督)の言う通りやったら飛んでいった」と胸を張った。5回に失点につながった自身の失策を帳消しにする値千金の一発かと思われたが、勝利はものにできず。15回を戦って疲れた表情の2年生は「(本塁打で試合が)終わると思ったが、それが明徳の強いところ」と言うしかなかった。

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