春の王者・大阪桐蔭が夏初登場、難しい初戦の入りを、藤原恭大選手の足と根尾昂選手の打撃で突破した。
初戦の入り
各地で優勝候補のシード校などが初戦で姿を消している。それほど野球が強くないようなチームに先制点を許し、その後、なかなか得点が奪えず、終盤にもつれて敗れるというケースが目立つ。
大阪桐蔭もこの日は四條畷と対戦、1回戦で関西創価を破って勢いに乗っているチームで、西谷監督も「怖かった」と話した。しかしこの試合の2回、藤原恭大選手が右中間に鋭い当たりを飛ばし、俊足を飛ばして一気に二塁を陥れる。そして続く根尾昂選手のセンターの前に落ちるヒットに、タッチアップに備えていた藤原選手が急発進すると、サードコーチャーの制止を振り切って本塁に突入、見事に1点を奪った。
西谷監督は「藤原らしい強引な走塁。でも、あれも良さです。足で取ってくれた」と先制点が取れた事を喜んだ。
この日は4番の藤原選手が2安打1打点、5番の根尾選手は3安打2打点の活躍で、特に足でもぎ取ったこの先制点を喜んだ。またエース・柿木蓮投手は7回を5安打5奪三振で無失点、「まだ課題はありますが、0点に抑えたことに関しては100点です」と話した。
5球団が視察
この日はプロ5球団のスカウトや関係者が視察をしたが、千葉ロッテの下敷領スカウトは「試合間隔が空いた中でこの走塁。脚力は十分」と話し、春は故障もあり状態がよくなかった藤原選手の足が、完全に治っていることを確認し、その上でその走塁のすごさを評価した。
強引な走塁でも状況を打破できる藤原選手の足、プロでもそれによって試合を打開する場面が見られるだろう。
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西谷浩一監督(48)は「“強引な走塁”ですけど、それも(藤原の)良さ」。スタンドで視察していたプロ5球団の関係者も、「試合間隔が空いた中でこの走塁。脚力は十分」(ロッテ・下敷領スカウト)と高く評価した。
大きなストライドでぐんぐん加速した。両軍無得点で迎えた2回無死二塁。根尾の詰まった打球は中堅手前でポトリと弾んだ。「落ちる。いける」――。タッチアップにも備えていた二塁走者の藤原は、瞬時の判断でスタートを切った。三塁コーチの制止を振り切ると、勢いよく足から本塁へ滑り込んだ。
西谷浩一監督(48)は「“強引な”走塁だったが、あれも藤原のよさ」と言う。状況的にはストップでも「藤原しか行けない。藤原だから行ける」という信頼がある。関西創価を下して勢いづく公立校を「怖かった」と言う指揮官。その不安を激走で振り払った。
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