明桜・山口航輝選手登板できず高校野球終える、進路について「まだわからない」

明桜高, 山口航輝

昨年夏の決勝戦では、歓喜の輪の中に山口航輝投手がいた。今年は、金足農の歓喜の輪を涙をのみながら見続けた。

吉田の方が自分より力が上だった

2年連続、同一カードとなった明桜vs金足農、昨年の決勝戦ではマウンドで140キロ中盤の速球を投げた山口航輝が、力で金足農をねじ伏せた。しかしその試合で、山口投手は右肩を亜脱臼し、甲子園どころか、この1年間は公式戦で登板ができなかった。

そうして1年が経ち、再び決勝の舞台で金足農と対戦する。昨年敗れたチームはエースの吉田輝星投手が150キロを投げる投手となっていた。登板をしないものの4番のスラッガーとしてもプロが注目する山口選手だったが、この日は吉田投手の変化球攻めからのストレートに押され、4打数で3三振、ノーヒットに抑え込まれた。試合も0-2で敗れた。

試合後の挨拶で、吉田投手と握手し、肩を抱いて2年間の健闘をたたえ合った。しかし、その後、相手の甲子園を聞き、スタンドに挨拶をする頃には、涙を流して動けないほど、悔しさがこみあげてきた。それでも試合後には、「吉田の方が自分より力が上だった」と相手をたたえた。

山口投手は全く投げられない状態ではなく、練習では投球もし、登板に備えていたという。しかし、準決勝で右足甲に死球を受け、結局、この決勝戦でも登板をせずに高校野球が終わった。吉田投手のマウンドでの姿をみて、もし投げられていたら、という思いも最後の悔し涙につながったのかもしれない。

打撃でも多くのスカウトが注目する山口投手、もちろん投手としても昨年夏の時点で146キロの球速を記録し、この日の吉田投手の投球に匹敵するものを見せており、プロも投手としても評価する。注目される進路について聞かれると、「まだ分からない」と話したものの、「この負けで終わるわけではない。高卒でなるのが一番の夢だけど、周囲と相談して決めたい」と話し、プロ志望届を提出するか、または右肩を直して、投げられる状態を見せてからプロに進むかを、監督や家族と相談して決めていく。

ドラフト1位クラスの素質を持っているのは間違いなく、プロ志望届を提出すれば指名は確実にあるとみられる。山口選手の進路の決断と、プロ側がどのような評価をしてドラフト会議で指名し、入団後に投手、野手、二刀流などどのような方針で育てていくのか注目される。

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 明桜・山口主将の目から涙があふれた。昨年、決勝で勝った金足農にリベンジを許す形で敗退。エース・吉田との対決は3三振を含む4打数0安打。9回の打席では左翼に大きなファウルを放ち、球場を沸かせたが「吉田の方が自分より力が上だった」と唇をかんだ。
 昨夏の県決勝で右肩を亜脱臼して以来、目標にしてきた甲子園のマウンド。丸一年、公式戦で登板せず、今大会での復帰を目指したが、準決勝の能代松陽戦で死球を受け、右足甲を負傷。決勝でも準備はしたものの、投げられないまま、終わった。悔しさが残る高校ラストゲームに「投げられなかったのは仕方ない。ここまで仲間と野球ができて楽しかった」と涙をぬぐった。
 夢でもある“二刀流”でのプロ選手への道。プロ志望届については「まだ分からない」と語った一方で「この負けで終わるわけではない。高卒で(プロに)なるのが一番の夢だけど、周囲と相談して決めたい」と将来をじっくり考えて結論を出す。


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