龍谷大平安・奥村真大選手、活動自粛の中で見つけた本当の「プロ一本」

高校野球ドラフトニュース 2020年ドラフトニュース

龍谷大平安の奥村真大選手は、6月1日の報道陣への取材で「今はプロになる事しか考えていない」と話した。それから1カ月間、宣言をして自覚の中で責任感を生み、さらに成長をしている。

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プロ一本

奥村真大選手は、1年時から180cmの身長が目に留まる選手で、内野の守備でも打席でものびのびとしたプレーを見せていた。そして名門チームの主軸を打ち、これまでの選手と同じく普通に甲子園を目指して厳しい練習を積み、昨年のセンバツでは5番サードでプレーをしている。

そして今年も、当然のように甲子園を目指す戦いに向けて準備をしていた。しかし、新型コロナウイルスの影響により目指すべき甲子園が無くなってしまった。チームは活動休止となった。

活動休止期間中、原田監督は部員の実家に可能な範囲で訪問し、選手の様子や進路についての面談をしたという。その中で奥村選手は「プロに行きたいです」と伝えた。そして6月1日の報道陣の取材でプロ一本の宣言をしている。

自覚

原田監督は自粛期間中に訪問した際に「一回会いに行ったときに目が違うなと思ったんですよね」と話し、6月8日からの活動再開後も、「期するものがあるのかなという雰囲気は見えました。行動からも見えますね。練習中の声だとか態度とか。バットの振り一つをとってもね」と話す。

例年のように、変わりないシーズンであれば、普通に甲子園を目指す練習を毎日行い、厳しいながらも淡々とこなしていたのかもしれない。そして進路についても、「もともとプロを目指していた」と話す通り、東京ヤクルトでプレーする兄・奥村展征選手の姿を朧気に見ながらプロを目指していたのだと思う。

しかし野球が、練習ができない日々が続き、考える時間が増える中で自分の心の声を聞くことができた。本当にプロに行きたいという声を聞けた。今は兄がプロだからとかそういう事ではなく、本当の自分の目標としてプロ入りを置くことができた。

奥村選手は活動再開後は、打撃練習は全て木製バットで行い、7月11日から開幕する京都府高校野球大会でも木製バットで出場するという。また自粛期間中に72kgだった体重を80kgまで増やし、「自分としては85kgをキープできるぐらいになりたい」と話す。

プロ入りは厳しい。先日の中京大中京との練習試合では、153キロ右腕の高橋宏斗投手との対戦では5打数ノーヒットに終わった。プロではこんな投手と対戦をしなければならず、そこで結果を出さないと長くはいられない。しかし、「打てなかったことを生かして、これからもピッチャーに生かしていかなければ」と話した。

新型コロナウイルスの影響で、おそらく多くの高校野球選手が目標を失ったことだろう。しかし、次の目標をしっかりと見つけた選手も大勢いる事だろう。これから続々と開幕していく各都道府県の大会は、いつもの甲子園を目標としていた大会とは違い、プロや将来を目標に選手たちが戦う。

災い転じて福となす。高校生は強い。甲子園という目標があることは非常に素晴らしいことだが、今年は長期的な視点でプレーをする。将来を見る選手たちがどんな目をしてプレーをするのか、本当に楽しみだ。

龍谷大平安・奥村、決意の「木」 デイリースポーツ紙面 2020/7/1

 

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