福岡高校野球大会では、福岡大大濠の153キロ右腕・山下舜平大投手が春日戦で登板し、最速151キロの球を披露した。
末恐ろしい
リードを3点に広げた9回、福岡大大濠は山下舜平大投手が登板すると、11球団、約20人のスカウトがざわめきだす。一斉にスピードガンを構えると、最速151キロを計測した。
山下投手は6月中旬の練習試合で最速153キロを記録し、視察したプロのスカウト陣からドラフト1位級の評価を受けていた。しかし、6月21日の練習試合で背中の痛みを感じて4球で降板し、その後は、期末テストの練習休止期間も入り、投球を再開したのは3日前からだった。
この日はストレートだけを投げ込み、セカンドゴロ、レフトフライ、キャッチャーフライで打ち取ったが「8割の力。でもちょっと力みが入りすぎてしまった。全然満足いく球じゃなかった」と話した。
視察したスカウトの評価は次の通り。
巨人・武田チーフスカウト:「器の大きさ、エンジンの大きさがある本格派。将来が末恐ろしい。楽しみです」
阪神・田中スカウト:「もともと好素材なので下級生の時から注目してきた。球速はもちろんだが、高校生離れしたカーブも持っている。全国でもトップクラス。ドラフトでは1位候補になってもおかしくない」
中日・三瀬スカウト:「ぶっつけ登板でこれだけ力を出せるのはすごい。久々の実戦で力が入っていたが、これからまだまだ良くなると思う。球速も上がると期待している」
この大会でさらに調子を上げ、ストレートで三振を奪える投球を見せれば、ドラフト1位指名の可能性もある。
またこの日は、149キロの球を投げる二刀流の山城航太郎選手も、1番サードでスタメン出場をしていたが、8回1アウト1,2塁の場面で登板し、ライト前ヒットを打たれて満塁としたものの、最速144キロのストレートとスライダー、カーブで無失点に抑えた。サードの守備でも好プレーを見せ、スカウトの前でアピールをした。
夢はプロで、目標は「大谷選手やダルビッシュ投手に魅力を感じる。スピードがありながら変化球も織り交ぜられる。そういう選手になりたい」と明かす。この日は、昨秋県大会以来の公式戦登板で「8割の力で力みもあった」と振り返った。それでも巨人武田チーフスカウトは「器の大きさ、エンジンの大きさがある本格派。将来が末恐ろしい。楽しみです」と絶賛した。
直後に右前打を浴び、満塁にされたが、スライダーやカーブも駆使。最後はこの日最速の144キロ直球で右飛に打ち取った。三塁守備ではダイビングキャッチも見せ、主将として体を張った。
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