夏の高校野球鹿児島大会では、大島高校の2年生左腕エース・大野稼頭央投手が先発したが、苦しい投球となった。
最後は5者連続奪三振
大野稼頭央投手は174cmから146キロの速球を投げる左腕投手、まだ体に線の細さを感じるものの、足を挙げて体に躍動感のあるフォームでもリリースまでバランスが良く、140キロ台のストレートを投げ込んだ。
それでもこの日は初回と2回に味方のエラーも絡み3点を失う劣勢となる。その後、打線が追い上げるが、再びバッテリーや味方のエラーで失点し、7回まで3−6となった。大野投手も良くなったかと思うと味方や自らのミスが出てリズムに乗れず、制球を乱してピンチを広げ、再びミスで失点した。
しかし8回、打線が3点を奪って6−6の同点にしてからマウンドでの雰囲気が変わる。それまで合わされていたストレートで空振りを奪うようになり2三振を奪うと、勝ち越した9回裏は三者三振に仕留めた。9回に145キロを記録し5者連続三振で締めた。
チームは6月5日に野球部で新型コロナウイルスの陽性者が2人出たため、7日から20日まで練習中止となっていたという。塗木監督は「練習ができず不安で初戦が怖かった」と話すとおり、4失策に記録のつかないミスも多かった。しかし、終盤に逆転し、エースも最後に圧倒的な投球を見せたことで、次につながった。
9回8安打8奪三振3四死球で6失点、苦しさを経験したものの勝ち上がった。球数も多くなったが9回にMAXの出力を出せるスタミナもある。この夏はどのような投球で投げきるのか、そして来年は、非常に楽しみな左腕投手となりそうだ。
シード大島が苦しみながら初戦を突破した。最速146キロのエース左腕・大野稼頭央(2年)が暴投やボークを記録するなどピリッとせず9回8安打6失点。それでもシードの意地だった。
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