注目の智弁学園・前川右京選手が、甲子園で2試合連続ホームランを放ち、実力を見せた。阪神の和田TAなども視察をしていた。
2試合連続ホームラン
前川右京選手はこの日、7回までの4打席は日本航空投手陣の厳しい攻めにより、2三振2四球でノーヒットだった。しかし9回、1アウト1塁の場面で打席に入ると、高めのスライダーを中間スタンドに運び、2試合連続となる高校通算37号ホームランとなった。
この日は阪神が和田TAなど複数のスカウト陣で視察をしており、このホームランにはどよめいたという。「苦しい試合だったけど、左投手から打てて良かった。風も吹いていたが芯で捉えライナーを打つことを意識していた」と話す、実力をスカウトの前で示す当たりとなった。
前川選手はこの世代屈指のスラッガーとして1年時から注目されているが、ものすごい打撃を見せるものの、センバツでは3試合で10打数2安打、その後、春の大会でも打撃に悩んでおり、確実性の部分で課題をみせていた。
相手の厳しい攻めもあり、今大会でも確実性の部分は課題として残るが、当たった時の打球はやはり凄まじい。この大舞台で2本のホームランを放ったことは、マイナス面を上書きする魅力となる。視察した千葉ロッテの三家スカウトも「吉田正尚のようなスケールの打者になってくれたら」と評価した。
スカウトが高校生に求めるものは十分持っており、左の大砲として秋のドラフト会議でも注目される事になりそうだ。
勝利を決定づけると同時に相手の戦意を喪失させた。前川が、また打った。9回1死一塁、カウント1―1から4番手の左腕・小沢耕介のスライダーを仕留めた。この日、初めて前に飛んだ打球は右翼から左翼に強く吹いていた浜風をものともせず右中間席に飛び込む高校通算37号。視察した阪神・和田豊テクニカルアドバイザーらスカウト陣も、どよめく一撃だった。

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