栃木国体の高校野球硬式の部は決勝戦が行われ、大阪桐蔭が聖光学院に5−1で勝利し、明治神宮大会・センバツ・国体の三冠で有終の美を飾った。
通算38号
この日の大阪桐蔭は初回に、海老根優大選手のフェンス直撃二塁打で2点を挙げるなど3点を追加して勢いに乗ると、5回には松尾汐恩選手のホームランが飛び出し、点差を広げた。
松尾選手は初球のカーブを捉えると、打球はレフト席に飛び込んだ。「ここ一番の試合で力を落としてできる。何か持ってるんじゃないかな。最後の試合。自分のなかで一番うれしいホームランでした」と話し、高校最後となる通算38本目のホームランに自画自賛した。
これで高校野球の公式戦はすべて終了し、後は2週間後のドラフト会議を迎える事になった。松尾選手は「不安もあるんですけど、やるべきことをやって指名を待ちたい。チームを勝たせられる、勝つために求められることをできる選手になりたい」と話す。
その松尾選手には阪神がドラフト1位指名候補に挙げていると日刊スポーツが報じており、国体に優勝した年には2012年に藤浪選手(阪神1位)、2013年に森選手(西武1位)、2018年に根尾選手(中日1位)、藤原選手(千葉ロッテ1位)とドラフト1位指名選手が誕生している。
阪神は浅野翔吾選手のドラフト1位指名も検討しているが、将来チームの中心になりそうな捕手の松尾選手もドラフト1位指名の可能性があり、他球団も捕手は評価が高くなるため、単独1位指名を狙ってくる球団もありそうだ。

最後の最後まで攻め抜いた。これが大阪桐蔭の強さだ。3点リードの5回、松尾のひと振りで、一気に流れを引き寄せた。初球カーブをとらえ、左翼席へ。西谷浩一監督(53)を「あの1点は大きかった」と言わしめた。鮮やかな「有終アーチ」だ。阪神のドラフト1位に挙がる逸材が、無類の勝負強さを発揮した。


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