徳島商と対戦した智弁学園は、プロ注目のスラッガー・松本大輝選手がバックスクリーンにホームランを放ち試合を決めた。
「前川さん」
この日は、1回戦で愛工大名電から10三振を奪って完投勝利を挙げ、大会NO.1の呼び声も高かった森煌誠投手と対戦した智弁学園だが、1番で出場した松本大輝選手が4安打を放って攻略した。
140キロ中盤の球を投げる森投手対策に、智弁学園はバットを指2本分短く持って臨んだが、松本選手はいつも通りだった。監督も「あいつには短く持てとは言わない」と話した。
初回に先頭打者でショートへの内野安打で出塁すると、3回の第2打席では積極打法でライト前に運び、3点奪取へ繋げた。4回はライトフライに倒れたものの、6回にはセカンドへ再び内野安打を記録し、7回は四球で歩いた。
そして9回、森投手との最後の対決となった打席では、2ボールからのストレートを振り抜くと、打球はバックスクリーンへ飛び込み、森投手との勝負を着けた。「入れと思って走って、入った瞬間うれしかった」と話した、高校通算32本目のホームランだった。
2年前の夏の甲子園、松本選手はボールボーイをしていたが、阪神に進んだ前川右京選手が横浜戦でホームランを放ったのを見ていた。「いつか自分も前川さんのようになりたいと思ってやってきた」と思っていたといい、「まだまだ届かない存在。でも、今日少し近づけたかな」と話した。
高い打撃技術があり、181cm90kgの体格ながら1番打者として50m6.2秒の足など身体能力もある。まずは「前川さんがあと一つで成し遂げられなかった全国制覇を成し遂げられるよう、次も一戦必勝で勝ちにいきたい」と高校での前川選手に追いつき追い越して、その先へと進んで欲しい。




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