福岡大大濠の柴田獅子投手が最後の夏に圧巻の状態に仕上げてきた。10球団のスカウトが集結し、福岡ソフトバンクは永井編成育成部長以下8人で視察した。
「大柄だがバランスがいい」
「自分が投げて勝ちたい」、初戦で146キロ右腕・平川絢翔投手が7回を完封し、登板機会がなかった福岡大大濠の柴田獅子投手が話していた。
この日は予告通り福岡工戦に先発すると、自己最速を3キロ更新する149キロを記録し、初回は2番、3番をストレートを中心に連続三振に斬った。「初回の入りだった」と入り方を意識していたが見事に立ち上がりを見せた。
そしてカーブ、スライダーも織り交ぜながらその勢いを保ち、4回2アウトまでパーフェクト投球、味方エラーによりランナーを出したものの最後も抑えて5回をノーヒットノーラン、味方が10点差をつけて10-0で勝利した。5回ノーヒット5奪三振無四球だった。「いつもより状態が良くて体の軽さがあった」と話し、夏初戦を最高の状態で投げきった。
また打撃でも3安打を記録した。6月も練習試合で高校通算18本塁打を放っており、スラッガーとしても素質も非常にある。
ソフトバンク8人
この日は10球団のスカウトが視察に訪れたが、福岡ソフトバンクは永井編成育成部長以下8人態勢で視察した。
福岡ソフトバンク・永井編成育成本部長:「いいボールが来ている。大柄だがバランスがいいし、制球力も安定している。全体的に鍛え上げて上積めば将来活躍できると思う」
広島・末永スカウト:「秋からの成長力が凄い。びっくりするぐらい伸びている」
と評価した。
福岡大大濠からは山下舜平大投手が2020年にオリックスのドラフト1位指名を受け、最速160キロの右腕として将来が非常に期待される投手となった。また、昨年も福岡出身の武内夏暉投手を取ることができず、埼玉西武のエース格として投げている姿をみると、福岡ソフトバンクとしては地元の逸材を獲得できず、悔しい思いは感じていると思う。
この夏のピッチングで、柴田投手が高校生投手のトップクラスに入ってくると思うが、もうすでに秋の動きが楽しみになってくる。
柴田投手は高校でも目標は150キロと高校通算20本、この2つを達成し、そして最大の目標でもある甲子園出場を果たし、秋のドラフト会議では1位指名でプロ入りというすべての夢を叶えて欲しい。


柴田獅子奮迅!! ー 日刊スポーツ紙面
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