今年のドラフト会議で、指名が気になる高校生がある。仙台育英の山口廉王投手と神戸国際大付の津嘉山憲志郎投手だ。
高いポテンシャル
仙台育英の山口廉王投手は、193cm97kgという大きな体から最速151キロの速球を投げ、その高いポテンシャルが注目されている。
「入学した当初は、高卒でチャンスがくると思わなかった」と話すように、体はあったものの1年、2年時には、上級生や同級生に素晴らしい投手が多かったこともあり、登板の機会も限られていた。しかし、3年の夏にかけて名前が挙がるようになると、「少しずつ注目されるようになってきて、挑戦してみたくなった」と、プロで挑戦したい意識が高まってきたという。
須江監督は「総合力のある投手になれる」と話す。ストレートの威力とともに、フォーク、カーブ、スライダーなど変化球も多彩で、変化球を軸に投げているイメージがある。それでも、大きな体でその力を球の出力につなげるために、走り込みや筋トレを続け、目標を山下舜平大投手とし、「体が分厚くて大きくても動ける。落ちる変化球を投げるところも似ているし、近づければ自分も同じくらいのパフォーマンスが発揮できると思う」と話す。
夏の大会も登板したが、140キロ後半の球を投げても攻略される場面もあったりと、まだ持っている力を発揮できていない素材型の投手で、ドラフト会議では4位前後と予想するが、評価は球団やスカウトによっても幅広そうで、指名順位の予想が難しい選手だと思う。ただし本人はドラフト会議について「緊張はなく、楽しみに待つだけです」と話している。
豊かな実績
神戸国際大付の津嘉山憲志郎投手は、高校1年夏に公式戦デビューすると、140キロ中盤から後半の速球に角度のあるストレート・変化球を投げ、「1試合1試合、ほんとに楽しく投げていた」と2年までエースとして投げていた。
しかし最上級生として新チームとして指導した直後の昨年8月に右肘に痛みを感じると、意志からはトミー・ジョン手術が必要と診断された。悩んでいたが「投げれば、僕がチームの足を引っ張る形になる」と11月に手術を行い、最後の夏は登板することができなかった。
現在は10m〜12mの距離でキャッチボールができる状態になっており、「痛みなく安心して投げられる」と話す。抜群の実績がある投手だが、現在の状態でプロ志望をするかが注目されたが、「ずっと目指してきた場所なので」と迷う事なくプロ志望届を提出した。
「プロでは三振も奪えて、打たせて取れるような投手になりたい」と話す津嘉山投手、ケガがなければおそらくこの世代でナンバーワンの投手だったのではないかと思われ、投げられるようになれば148キロの速球と鋭い変化球でかなりの投手になるのではないかと思う。
こちらもプロ球団がどのように評価をするか、大変興味深い。個人的には3位で指名しても良いのではと思うが、故障によってもう少し低い4位くらいで狙いたいという球団も多いのではないかと思う。


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