【2025年ドラフト候補】磨けば光る原石!将来のエース候補を探る – B-評価の注目高校生投手たち(その4)

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プロ野球ドラフト会議では、現時点では課題もあるが、将来は大化けしてエース候補になりそうな高校生投手も注目される。当サイトではその選手をB-評価の高校生投手としてこれまで第1回から第3回まで合計9投手を紹介しました。今回も将来が楽しみな逸材を3名紹介する。

第1回石山愛輝投手江藤蓮投手富田櫂成投手
第2回(高橋友春投手、吉田大輝投手、川畑秀輔投手)
第3回(中村心大投手、宇佐美球児投手、渡辺颯人投手)

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B-評価とは何か?

ドラフト候補選手とみんなの評価では、ドラフト候補選手を独自の基準でランク付けしている。特A、A+、A、A-ランクは、ドラフト上位指名が有力な選手、B+、Bランクは指名の可能性が高い選手とし、B-評価は「ドラフト会議で指名される可能性のある選手」としている。

短期間で大きく成長することを「化ける」と表現することがあるが、高校生投手は特に、2年秋の時点でB-ランクだった選手が、ひと冬越えて一気にAランク入りというような投手もいる。

そして、昨年のドラフト会議では、北星学園大付の石田充冴投手(巨人4位)、福井工大福井の篠原響投手(埼玉西武5位)、千葉学芸の菊地ハルン投手(広島5位)、聖カタリナの有馬恵叶投手(中日6位)などが指名を受けたが、ドラフト指名の時点でB-ランクだった選手も、この「化ける」タイミングがまだ来ていないだけかもしれず、それこそドラフト会議で指名をされてから、翌年1月の新人合同自主トレまでに化ける選手だっている。

楽しみなB-評価の高校生投手(抜粋)

今回も第3弾として3人のB-高校生投手を取り上げる。センバツで活躍した投手も含めて、すでに実戦でも活躍しているが、ともにまだまだ伸びしろを感じさせる投手だ。

  1.  長崎 蓮汰(ながさき れんた)投手 – 滋賀学園 186cmの長身から投げ下ろす角度のあるボールが魅力の大型右腕。ストレートの最速は142キロと、その恵まれた体格からするとまだ物足りなさを感じるかもしれないが、スカウトからは「投げるセンスはあるし、指先の感覚はある。あとは出力が出るかどうか」とそのポテンシャルを評価する声が聞かれる。
     最大の武器はブレーキの利いたカーブで、これを軸にスライダーやチェンジアップを織り交ぜ、安定した制球力(昨秋の与四死球率1.90)で試合を作る。昨秋の近畿大会では、優勝候補筆頭の大阪桐蔭を相手に7安打2失点で完投勝利を挙げる金星を演じ評価を高めた。
    センバツでは初戦の浦和実戦で6回1/3を投げて5安打3奪三振3支給で3失点、変則左腕で注目された石戸颯汰投手の完封劇に話題をさらわれたが、オリックス・山崎颯一郎投手にタイプが似ていると評され、「育成であれば指名も」という声もある。
    下半身の使い方などまだ課題はあるが、このスケール感と投手センスは大きな武器。まさに「伸びしろの塊」であり、今後の成長次第では大化けが期待される楽しみな素材だ。

  2. 川端 勝利(かわばた しょうり)投手 – 木更津総合 昨夏の甲子園、リリーフ登板ながら強烈なインパクトを残したのが木更津総合の川端投手だ。神村学園戦の8回にマウンドに上がると、自己最速となる148キロを連発。視察していた元DeNAスカウト部長・吉田孝司氏も「想定外の新星。久々にスカウトの血がたぎった」と言わしめた。177cm75kgと体格は標準的だが、上体が体格以上に強く、中の筋肉が強そうで、下半身も粘りがあるフォームで、生み出されるストレートの威力は抜群だ。
    秋からは先発にも挑戦し、市立船橋戦では強風の中で9回5安打3失点完投勝利を挙げるなど、着実な成長を見せている。一方で、7つの四球を出すなど試合を通した安定感や変化球の精度にはまだ課題も残る。しかし、このストレートの魅力は大きく、吉田氏が2017年に育成ドラフト1位で指名した中川虎大投手を比較対象に挙げるように、身体作りが進めばプロの1軍で投げられる投手になるだろう。
    ただし、木更津総合の選手は大学に進学することが多く、大学で大成してドラフト上位でプロ入りする選手も多い。各球団のスカウトはリストアップしていることは間違いないだろうが、その視察の結果は5年後ということになりそうだ。
  3. 小川 秋月(おがわ あきと)投手 – 日大三島 中学時代は千葉の名門「京葉ボーイズ」でプレーし、ジャイアンツカップ準優勝を経験。静岡・日大三島高校に進学後も順調に成長を続け、プロからも注目される存在となった。186cm78kgの恵まれた体格を持つ本格派右腕で、2年生の秋からエースナンバー「1」を背負う。しなやかな腕の振りから投げ込まれるストレートは最速148キロを計測し、「手元で伸びる球を追い求めたい」と本人が語るように、その球質にはこだわりを持つ。昨秋の県大会初戦・浜松開誠館戦では5回を投げて3安打4奪三振で5回コールド完封勝利、続く浜名戦では3番手で登板して6回を2安打6奪三振無失点に抑えるロングリリーフを見せた。しかし、東海大静岡翔洋戦では9回14安打7失点と打ち込まれる場面もあり、スタミナだったり悪いなりの投球というのが今後の鍵となってくるだろう。
    変化球はスライダーやフォークに加え、長いイニングを見据えてスローカーブ習得にも取り組んでいるという。打撃センスも高く評価されており、2年秋からは中軸も任された。本人は「150キロ超えとU-18代表入り」を目標に掲げており、残念ながら4月のU18代表候補強化合宿に呼ばれることはなかったが、春には148キロを記録したという情報もあり、最終学年で目標に到達したい。大きな伸びしろを感じさせる大型右腕として、その成長から目が離せない。

これからもB-ランクの高校生投手の選手を紹介しますのでお楽しみに。

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この記事を書いた人
yuki

 1996年よりドラフト会議ホームページを解説し、30年間に渡ってドラフト候補選手の分析や12球団のドラフト会議の指名を分析してきました。
 雑誌「野球太郎(http://makyu.yakyutaro.jp/)」にも執筆。
 2008年からはドラフト会議に関する情報を毎日投稿しており、2024年時点で23,000以上の記事書いています。
 また、ドラフト候補の動画とみんなの評価サイト(player.draft-kaigi.jp)では、みなさまがおすすめするドラフト候補選手が、これまでに3万5千人以上登録されておりその評価も行っています。

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