大阪学院大学高校の長瀬大来選手(3年)がこの春に活躍を見せている。強豪・智弁和歌山高校から転校し、日本高野連の規定により1年間の公式戦出場停止期間を乗り越え、今春、大院大高でのデビュー戦を迎えた。投手としても146キロを記録する二刀流に、この日は阪神が視察した。
智弁和歌山からの転校、1年間の空白期間を経て出場した大会
長瀬大来選手は中学時代から注目されていた選手で、高校は名門として知られる智弁和歌山高校に入学をした。しかし、高校2年生の4月に大阪学院大学高校へ転校した。理由について長瀬選手は、「智弁和歌山への悪い感情は全くなくて、野球以外の部分でうまくいかなくなってしまった」と話す。
転校後は、日本高野連の規定により1年間、公式戦に出場することができなかった。「智弁和歌山を辞めて、野球を続けられるかどうかも本当に分からなかった。野球をするつもりではなく、多くの方の支えがあって、この学校に入学することができた。そこからのスタートだったので感謝しかないです」と話し、大阪学院大高校で1年間を過ごすと、今春の大会が、待ちに待った大阪学院大学高校での公式戦デビューとなった。
投打二刀流でプロ注目!悔しい敗戦、そして夏への課題
188cm92kgという大柄な体格を持つ長瀬大来選手は、投打二刀流としてプロからも注目される存在だ。投手としては最速146キロのストレートを投げ込む右腕。今春の大会では、右人さし指の爪がはがれた影響で登板機会はなかったものの、野手としては「6番・左翼手」として先発出場すると、この日の履正社高校との試合では、2回にレフト前ヒットを放ち、その後先制のホームを踏むなど、チームに貢献した。高校通算3本塁打という長打力も魅力だ。
しかし、チームは延長10回タイブレークの末に履正社高校に敗戦。長瀬選手自身も、延長10回タイブレーク無死一、二塁というチャンスの場面でレフトフライに倒れた。試合後、長瀬選手は「自分がチャンスでことごとく打てなかったから負けた。100人を超える部員の思いを背負ってやらないといけないのに」と、悔しさと責任を感じているコメントを残した。
プロ志望を明言!野球ができる喜びを力に、最後の夏へ
長瀬大来選手は、「プロ野球選手は小さい頃からの夢。プロ志望届を出したいです」話し、高卒でのプロ入りを明確に目標としている。この日は阪神のスカウトが視察に訪れており、目標に向かって再びスタートをし始めた。
1年間の公式戦出場停止期間という困難を乗り越え、再び野球ができる喜びを力に変えている。履正社高校との悔しい敗戦をバネに、夏の大会へ向け、投打二刀流として更なるレベルアップを目指す。夏の大会が、高校野球最後の夏となるが、この夏にかける思いは人一倍強いだろう。甲子園、そしてプロ入りと目標に向かって進む長瀬選手に今後も注目したい。。
長瀬大来選手 プロフィール
- 氏名: 長瀬 大来(ながせ だいき)
- 所属: 大阪学院大学高校 3年
- 出身: 兵庫県猪名川町
- 生年月日: 2007年(平19年)7月11日(17歳)
- 経歴: つつじが丘小学校(猪名川ヤンキース、軟式)- 猪名川中学校(大阪箕面ボーイズ、硬式)- 智弁和歌山高等学校(1年秋背番号18)- 大阪学院大学高等学校(高2の4月転校、今春背番号7)
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 188cm・92kg
- 最速: 146キロ
- 高校通算本塁打: 3本
- ポジション: 外野手、投手
- 特徴: プロ注目の投打二刀流。188cmの長身と最速146キロのストレート、高校通算3本塁打の打力が魅力。智弁和歌山高校からの転校という異色の経歴を持つ。野球ができる喜びを力にプロ入りを目指す。

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