中日・中田スカウト部長、桐光学院・松井裕樹投手に不安も

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 甲子園で4試合68奪三振の記録を打ち立てた桐光学園・松井裕樹投手に中日・中田スカウト部長が不安を口にした。

中田部長は「体を目一杯使って腕を振るが、それが基本。威風堂々と投げるのでバッターは打てないよ。あの投げ方はストレートとスライダーが全く区別つかない。バッターが空振りするのは、ストレートだと思って打ちにいくため視界から外れてしまうから。振りにいくが、ボールがそこにないから当たらない」と投球には非常に高く評価している。しかし、「不安なのは体を痛めずに投げられるのかということ。7、8割の力で抑えられるのが一番安定感があり、プロでやれる条件。ずっと10割だと持たない。絶好調の時はいいが、調子が落ちたときにやられてしまう」と話した。

 1年生、2年生で甲子園で活躍する投手は良い意味で怖いもの知らずの投球を見せることが多い。しかし、それが苦しみの始まりで、周囲からの期待も強く注目度が高くなり精神的にも強さが必要だし、よりパワーアップを目指したり、勝てる投球をするためにフォームを変えたり肉体を変えたりしたため、バランスを崩してしまう。いろいろとアドバイスをしてくる人も多くなり混乱すると言うのもあるだろう。昨年の夏に活躍した大谷樹弘投手も昨日の東海大甲府戦で終盤に登板したが、やはりフォームを崩し昨年の迫力や球威は失われていた。今年のBIG3といわれる、大谷翔平投手、藤浪晋太郎投手、濱田達郎投手もフォームに苦しんでいる。

 松井投手のこの夏のフォームは最高のバランスによって生まれたものだと思う。しかし、高校生は体が成長しバランスは少しずつ変わってくる。また、松井投手も来年に向けてより良い球を投げるために、そしてより勝てる投手になるためにフォームの改造、筋肉強化を行うが、それによりバランスが変わる。来年までの1年間は悩み考える1年間になるでしょう。

“ドクターK”松井に辛口評価も - 東京スポーツ:2012/08/21

  甲子園を沸かせた桐光学園(神奈川)の2年生左腕・松井裕樹投手のド派手な奪三振ショーを、プロのスカウトはどう見たか。ネット裏のあるスカウトは「1年生の春から見てきたが、すごく成長してきたね」と目を細め、別のスカウトも「すごかった。来年の夏が楽しみ。まだ2年生だが、今年のドラフトに出てもいいくらいの魅力を持っている」と絶賛の嵐だ。

 中日の中田スカウト部長も冷静に分析する。「体を目一杯使って腕を振るが、それが基本。威風堂々と投げるのでバッターは打てないよ。あの投げ方はストレートとスライダーが全く区別つかない。バッターが空振りするのは、ストレートだと思って打ちにいくため視界から外れてしまうから。振りにいくが、ボールがそこにないから当たらない」

 実際、勝ち進む各校の選手も「杉内(巨人)の変化球のよう。練習したが、マシンでは(松井の投げる球に近い)角度が出ない」「テレビで見たが素晴らしい。見たことのないキレのある変化球がくるだろう」と戦々恐々とするしかない。

 しかし、高評価の一方で中田スカウト部長は「苦しみの始まりだね」と不吉な“予言”を口にした。「不安なのは体を痛めずに投げられるのかということ。7、8割の力で抑えられるのが一番安定感があり、プロでやれる条件。ずっと10割だと持たない。絶好調の時はいいが、調子が落ちたときにやられてしまう」。持ち前の全力投球にこそ落とし穴があるという。

“抜く投球”を覚えることがプロの条件。今大会の快進撃の行方はもちろん、今後の松井の成長からも目が離せない。

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