全国高校野球選手権の甲子園大会2日目では、天理(奈良)が鳴門(徳島)に4-5で逆転負けを喫し、春夏連続での初戦敗退となった。プロ注目の遊撃手・赤埴幸輝選手(3年)は、先制打を含む3安打と気を吐いたが、チームは春夏通算80勝、夏50勝の節目を飾ることはでなかった。試合後に涙はなく、プロ志望届は提出せず社会人野球へ進むことを明言した。
「甲子園は簡単に勝たせてくれない」チーム唯一の3安打
「3年間やってきたことを出すだけだと思った中で3安打できて良かった。すごく楽しかった」。試合後、赤埴幸輝選手は涙を見せることなく、聖地での戦いを振り返った。初回無死一、三塁のチャンスで、ライト前に運ぶ先制のタイムリーヒットを放つと、その後もヒットを重ね、チーム唯一のマルチ安打となる3安打を記録。7回には足をつりながらもプレーを続け、9回2死の最後の打席では内野安打で出塁した。
チームは2回までに3点をリードしたが、投手陣が鳴門打線に捕まり逆転負け。「甲子園は簡単に勝たせてくれない。難しいなと思った。甲子園で終われたのはよかったけど、1勝できなかった悔しさもある」と、肩を落とした。
「この体では通用しない」社会人で3年後のプロ目指す
赤埴選手は181cm83kgと大型の遊撃手で、守備の良さに注目され、プロのスカウトも視察をしていた。しかし、打撃については課題があり、センバツでも1番打者だったが3打数ノーヒット、打撃の向上が期待される選手だった。その課題も自ら認識し、5月には「もっと守備の正確性を高めていきたいですし、打撃でも一球で仕留める強さを磨いていきたい」として社会人野球に進むことを話していた。
この日の試合後も進路について赤埴選手は、「社会人一択です。プロ野球の世界に行ったとしてもまだこの体ではいけないと自分で判断した。何年もかかってしまう。もっと注目される選手になりたい。社会人でしっかり体を作って3年後絶対にプロに行けたら。1年目からプロで活躍したい」と話した。
この日はしっかりと3安打を記録し、打撃での結果を大舞台で見せつけた。次の社会人野球で守備とともに打撃でも更にパワーをつけ、3年後のドラフト会議での指名を勝ち取りたい。
赤埴幸輝選手 プロフィール
- 氏名:赤埴 幸輝(あかはに こうき)
- 所属:天理高校(3年)
- ポジション:内野手(遊撃手)
- 投打:調査中
- 主な特徴や実績:プロ注目の遊撃手。2025年夏の甲子園1回戦でチーム唯一の3安打を記録。卒業後はプロ志望届を提出せず、社会人野球へ進むことを明言。3年後のプロ入りを目指す。





コメント