9月5日に沖縄で開幕する「第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」での連覇を目指す侍ジャパンU18代表は29日、沖縄セルラースタジアム那覇で初の対外試合となる練習試合を行った。社会人の強豪・沖縄電力を相手に1-5で敗れたものの、随所で選手たちが持ち味を発揮し、本大会へ向けて多くの収穫を得た。
社会人の洗礼浴びるも、随所に光るプレー
代表結成後、初の実戦。先発マウンドに上がったのは甲子園で好投を見せていた創成館のエース・森下翔太投手だったが、社会人の強力打線の前にホームランを浴びるなど、1回4失点とほろ苦い代表デビューとなった。
しかし、2回に2番手で登板した下重賢慎投手が、130キロ後半のストレートに得意のバルカンチェンジを使って1回を1安打無失点に抑えると、3回に3番手で登板した大阪桐蔭の中野大虎投手も、思いきりの良い腕の振りから最速145キロのストレートを軸に、沖縄電力の中軸をショートフライ、レフトフライ、ピッチャーゴロと、わずか9球で三者凡退に抑えた。
中野投手は登板後は外野の守備にも就き、レフトからの好返球で本塁タッチアップを阻止する強肩も披露。小倉全由監督は「投手でもしっかりやってくれましたし、野手でも起用できるなと思いました。雰囲気がありますよね」と、投打にわたる活躍を絶賛した。中野投手は「春夏続けて甲子園出られずに終わってしまった悔しさを持ちつつ、この大会では勝ちきりたいです」と、日の丸への熱い思いを語った。
4回には内野手の辻琉沙選手(履正社)が登板し1失点するものの、5回は石垣元気投手(健大高崎)、6回は坂本慎太郎投手(関東第一)、7回は奥村頼人投手(横浜)が無失点に抑えて力を見せた。
「攻守で面白い」一番・岡部飛雄馬が3安打
打線は2回に、神戸国際大付・川口蒼旺選手の俊足が相手の失策を誘うと、明徳義塾・藤森海斗選手と敦賀気比・岡部飛雄馬選手の連打で満塁のチャンスを作り、横浜・為永皓選手のセカンドゴロの間に1点を奪ったが、そこで攻撃を終えると、その後は得点を奪えなかった。
その中で、「1番・ショート」で出場した岡部選手が3安打の猛打賞と気を吐いた。社会人投手相手に持ち前のシュアな打撃を存分にアピール。「初めての試合で良いアピールができました。大振りせず、シャープでコンパクトに振ることを意識しています」と手応えを口にした。小倉監督も「打撃はしつこいし、内野守備での球際の強さもあるので、攻守で面白い選手になりますね」と高く評価した。
万能性光る藤森、悔しさバネの下重もアピール
また、チームの総合力の高さも随所に見られた。藤森選手は、「9番・一塁」で先発しチーム初安打を記録すると、その後は右翼、捕手、中堅と合計4つのポジションをこなす万能ぶりを発揮。「どこでも守れるのが自分の武器」と語る通り、右翼守備では好返球で追加点を阻止した。
どのようなチームで戦っていくのか、チームづくりの段階で様々な事を試している状況だろう。しかし、投手は石垣元気投手に続く2番手として活躍する選手が出てきて欲しい。この日は森下投手は厳しい結果となったが、早瀬朔投手、そしてやはり2年生の甲子園優勝投手・末吉良丞投手がキーマンとなりそうだ。また、課題と言えそうな打撃では、出塁が多い中で主軸として期待される阿部葉太選手、奥村頼人選手が火を吹くかどうかが、W杯の戦いを優位に進めていくための鍵になる。
中野 大虎(なかの だいと) プロフィール
- 所属:大阪桐蔭高校(3年)
- ポジション:投手、外野手
- 投打:右投
- 主な特徴や実績:プロ注目の右腕。今夏の大阪大会では決勝で敗退するも、侍ジャパンU-18代表に選出。練習試合では圧巻の3者凡退リリーフを見せ、外野守備でも強肩を披露した。
岡部 飛雄馬(おかべ ひゅうま) プロフィール
- 所属:敦賀気比高校(3年)
- ポジション:内野手
- 投打:右投左打
- 主な特徴や実績:沖縄電力との練習試合で「1番・ショート」として出場し、チーム唯一の猛打賞となる3安打を記録。小倉監督から「攻守で面白い」と高く評価される。
藤森 海斗(ふじもり かいと) プロフィール
- 所属:明徳義塾高校(3年)
- ポジション:捕手、一塁手、外野手
- 投打:右投左打
- 主な特徴や実績:長打力、遠投約110mの強肩、50m走6秒0の足を兼ね備えるユーティリティープレイヤー。沖縄電力との練習試合では捕手、一塁、右翼、中堅の4ポジションをこなした。







コメント