最速148キロの速球を投げ、来秋のドラフト候補に挙がる近江・上田健介投手(2年)が、秋季滋賀大会2回戦の彦根総合戦で先発し、6回を1安打無失点7奪三振と力を見せ、視察した巨人スカウトの前でチームの初戦突破に大きく貢献した。
圧巻の1安打7K、アクシデントも乗り越え成長示す
新チームのエースナンバー「1」を背負った上田健介投手が、その実力を存分に見せつけた。スリークォーターから投じる直球とカットボールを軸に彦根総合打線を圧倒。「ストライク先行で投げられたことが良かった」と振り返るように、許した安打は4回先頭に打たれた中前打のわずか1本のみだった。
3-0で迎えた7回、先頭打者を打ち取ったところで右足がつるアクシデントに見舞われ降板となったが、6回0/3で1安打無失点、7つの三振を奪う好投。小森博之監督も「力を出し切る子なので足をつってしまったが、無失点は素晴らしい」とその投球を高く評価した。今春の故障を乗り越え、安定したフォームを追求してきた成果を秋の初戦で示した。
巨人スカウトが視察、描くプロへの青写真
上田投手は、二刀流で甲子園にも出場するなど活躍を見せたエース・山田陽翔投手(2022年埼玉西武ドラフト5位)のような存在になると注目され、1年時からその片鱗を見せていた。しかし2年春に故障をし、今夏は背番号18でベンチ入りしたものの登板は1試合のみで、滋賀大会準決勝で敗れて甲子園にも手が届かなかった。
それでもこの日のスタンドには、巨人のスカウトが早くも視察に訪れるなど、来秋のドラフト候補として注目を集める存在だ。その熱視線の前で見せた快投は、絶好のアピールの場となった。
上田投手自身も将来について「プロか社会人に進める投手になりたい」と話し、大学ではなく直接プロか、社会人野球に進む目標を掲げている。まずはセンバツ大会出場へ、そして自らの夢に向かって最高のスタートを切った。来年は織田翔希投手(横浜)、菰田陽生投手(山梨学院)、末吉良丞投手(沖縄尚学)といった150キロ投手が揃う中で、やはり上田投手も150キロの大台は狙いたい。
上田 健介 プロフィール
- 氏名:上田 健介(うえだ けんすけ)
- 所属:近江高校 2年
- 出身:和歌山県伊都郡かつらぎ町
- ポジション:投手
- 投打:右投右打
- 身長・体重:182cm78kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。最速148キロの本格派右腕。1年秋からベンチ入りし、新チームでエースナンバーを背負う。スリークォーターから投じる直球とカットボールが武器。

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