第56回明治神宮野球大会は17日、高校の部準決勝が行われ、花巻東(東北)が九州国際大付(九州)に7-8で逆転負けを喫し、4強で大会を終えた。来秋ドラフト候補で「4番・三塁」の主将・古城大翔内野手(2年)が、4打数無安打と沈黙。守備でも失点に絡むミスがあり、攻守で精彩を欠いた。「自分の実力不足です」と、主将はすべての責任を背負った。
準々決勝の祝砲から一転、4番が不発
準々決勝の崇徳戦で、OBのドジャース・大谷翔平選手のMVP受賞を祝うかのような高校通算25号ソロを放った主砲のバットが、この日は湿った。4番に座る古城大翔選手は、相手投手の継投の前に4打数無安打1三振。「どの投手もすごい速球であったりキレのある変化球で、打席の中でも少し迷いがあった。思い通りの結果が出なかった」と、チームに迷惑をかけたと反省しきりだった。
6回の痛恨エラーで勝ち越し許す
打撃だけでなく、守備でも苦しんだ。5-6と1点ビハインドで迎えた6回2死三塁、三ゴロを捕球すると一塁へ悪送球。痛い勝ち越し点を献上した。チームは7回に同点に追いついたものの、その裏に味方の遊ゴロ失策で決勝点を奪われ、競り負けた。
佐々木洋監督も「エラーが多くて失点しすぎた。そこが課題。もったいないゲーム」と肩を落とした。古城選手は「打撃も守備も波があるとトーナメントでは使い物にならない選手になる。率を残して堅実に守れる選手になりたい」と、課題を明確にした。
大谷の父も見守る中…センバツで雪辱誓う
スタンドでは、OBである大谷翔平選手の父・徹さんも観戦に訪れていたが、母校に勝利を届けることはできなかった。それでも、秋の大会の結果で来春のセンバツ出場は当確。古城選手は「この負けを忘れないで弱い自分に負けないように頑張れたら」と、この冬でのレベルアップを宣言。「チーム全体というよりは個人と向き合う時期。選手としてリーダーとして、一回りも二回りも大きくなって甲子園へ帰る」と、15年ぶりとなる聖地での雪辱を誓った。
古城 大翔 プロフィール
- 氏名:古城 大翔
- 所属:花巻東高校 2年
- 出身:神奈川県横浜市
- ポジション:内野手
- 投打:右投右打ち
- 身長・体重:182cm・90kg
- 主な特徴や実績:2026年ドラフト候補。高校通算25本塁打。花巻東の新主将で4番・三塁手。元巨人の古城茂幸氏を父に持つ。神宮大会は準決勝で敗退。









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