第98回選抜高校野球大会は出場32校が初戦を終えた。ネット裏にはNPB12球団のみならずMLBスカウトも集結し、今秋および来秋のドラフト戦線を占う熱烈な視察が繰り広げられた。1回戦を終えた段階で、プロの眼には誰が最も輝いて映ったのか、各球団のスカウトの評価や、侍ジャパン前監督の栗山英樹氏の評価をまとめます。
「BIG3」への揺るぎない確信。末吉・織田・菰田に集まる12球団の熱視線
初戦で姿を消したものの、沖縄尚学(沖縄)の末吉良丞投手、横浜(神奈川)の織田翔希投手、そして山梨学院(山梨)の菰田陽生投手の3名に対する評価は依然として極めて高い。中日の永野吉成アマスカウトチーフが「上位24人(ドラフト2位まで)に入るクラス」と断言すれば、阪神やDeNAのスカウト陣もその素材の良さを再確認した。
中日・永野吉成アマスカウトチーフ:「3人は上位24人に入るクラス。」
阪神・前田スカウト:「(末吉投手について)高校生では高いレベル。いい投手で間違いない」
阪神・吉野誠スカウト:「(織田投手について)しなやかさがあって、体がまだ細いので、伸び代に期待できる」
DeNA・八馬幹典アマスカウティンググループリーダー:「(菰田選手について)結果は残念(骨折)だけど、今大会ではトップクラスの能力の高い選手。復帰を楽しみに待ちたい」
DeNA元スカウト部長の吉田孝司氏も、末吉投手に「昨夏の切れを取り戻せば1位候補」と期待を寄せ、織田投手には「己の強みである直球を思い出してほしい」とエールを送る。また、骨折により離脱した菰田選手に対して、吉田氏は「1メートル94の体格を活かせるのは投手。私は投手菰田派だ」と、その無限の可能性に注目している。
評価急上昇の智弁学園・杉本真滉。「一番、相手を圧倒できていた」
1回戦で「最も株を上げた」との声が多いのが、花巻東を完封した智弁学園のエース、杉本真滉投手(3年)だ。強力打線を力でねじ伏せたマウンド捌きは、中日スカウト陣の眼に最も鮮烈な印象を残した。
中日・永野吉成アマスカウトチーフ:「一番、相手を圧倒できていた。」
栗山英樹氏が大阪桐蔭・川本晴大を絶賛「大谷翔平を超越するサイズと躍動感」
今大会の最大の衝撃は、2年生にして「次代の怪物」としての評価を確立した大阪桐蔭の左腕、川本晴大投手だろう。視察に訪れた侍ジャパン前監督の栗山英樹氏は、1メートル92、95キロの巨躯から放たれるボールに目を細めた。
日本ハム・栗山英樹CBO:「左投手でこれだけ腕が振れて、この角度で投げられる。打者に負けないという気持ちが前面に出ている。見ていて心地いい。体が大きくてもしっかり体を使える選手が多くなった。今の時代を象徴する投手。将来が本当に楽しみ。いいものを見せてもらった」
吉田孝司氏も「出場32校の選手で最も評価を上げたのは川本。体重が乗ったシュート回転しない良質な直球は続けて投げても打たれない。来年はドラフト1位候補として世代を引っ張っていく存在」と、現時点での完成度の高さを絶賛。来秋の主役候補に躍り出た形だ。
2年生の「原石」たち。帝京・目代龍之介、九国大付・岩見輝晟らの台頭
川本投手以外にも、2年生たちの躍動がスカウト陣を喜ばせている。身体能力抜群の帝京・目代龍之介選手や、九州国際大付の左腕・岩見輝晟投手、横浜の小林鉄三郎投手などスター候補が次々と名乗りを上げた。
横浜の二塁手・田島陽翔選手の打撃センスも含め、1回戦を終えた聖地には、早くも「2027年ドラフト」への期待が充満している。












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