春季高校野球和歌山県大会では、1回戦の豪華カード・市和歌山と智弁和歌山の試合が行われた、注目は今秋のドラフト候補に挙がる市和歌山のエース、丹羽涼介投手(3年)と智弁和歌山打線の対決で、NPB11球団のスカウトがネット裏に詰めかけるなか、序盤から制球に苦しみ6回5失点。チームも3-11の8回コールドで敗れた。
自己ワースト級の7四死球、丹羽涼介が痛感した「直球の大事さ」
丹羽涼介投手はこの日の初回、1死三塁から先制の犠飛を許すと、その後も走者を背負う苦しい投球が続いた。スカウトのスピードガンで最速141キロ(球場表示145キロ)にとどまった直球は、本来のキレを欠き、自慢のフォークも見極められた。6イニングで与えた7つの四死球も自己ワースト級で、全てがうまく行かず、ことことく失点に直結した。
丹羽投手は「収穫も何もない投球。球数が多くて球速が落ちた。ピッチャーとしていけないこと。6回で100球は多すぎた。智弁という文字に名前負けしたというのもあったかも。状態は50%くらい。変化球は打たれなかっただけに改めて直球の大事さが分かった。」と、自責の言葉を並べた。
昨春のセンバツで横浜高を相手に快投し、一躍全国区となった右腕だが、この日は「ゲームをつくるピッチングをしたかったけどまだまだでした(スポーツ報知)」と唇を噛んだ。高校野球界を代表する打線を持つ智弁和歌山の重圧に、そして11球団のスカウト陣の視線もあり、本来の力を出し切れなかった。
NPB11球団、素材からの脱却とはならずか
試合開始前から紀三井寺のネット裏には、県大会の初戦でありながら、NPB11球団のスカウト陣がずらりと顔を並べた。昨秋の不振を乗り越え、4月のU18日本代表候補合宿で再び評価を上げた丹羽投手の実力を確認するためだ。結果としてコールド負けという厳しい現実となったが、これだけで評価が大きく下がることはない。
183センチの体躯から放たれる角度のあるボールの質や、昨春に見せた大舞台での勝負強さを引き続き注視している。ただし3年生になって本格的にエースとしての投球を見せることで、「素材」評価から脱却し、そのままプロでやれるという評価には変わることができなかった。
宿敵・山田凜虎に浴びた一撃。「去年のような能力はない」と語る智弁和歌山の執念
この日、丹羽投手を最も苦しめたのは、今月のU18日本代表候補合宿で共にプレーした智弁和歌山の主将、山田凜虎捕手(3年)だ。5回2死一、三塁の好機、山田選手は丹羽投手の甘く入った直球を逃さず、右中間を破る2点適時二塁打を放ち、試合の決定づけた。
山田凜虎選手は「いい投手だと分かっていたので、差し込まれることなく自分から仕掛けていこうと思っていました。去年のような能力があるチームではない。束になり、一人一人が役割を果たそうと思っていた(スポーツニッポン)。」と、合宿仲間への敬意を払いつつも、勝負師としての一面を覗かせた。
「夏までに自分の課題と向き合う」、ノーシードから狙う聖地へのリベンジ
短い春が終わった。しかし、丹羽涼介投手には夏の甲子園への道がハッキリと見えている。ノーシードからの戦いとなるため、厳しい道になったことは変わりないが、この日の投球で気持ちを入れ替え、151キロの剛腕を復活させたい。「夏までに自分の課題である制球と向き合いたい。制球力を付けて夏に挑みたい。」と話した。
【丹羽 涼介】 プロフィール
- 氏名: 丹羽涼介(にわ・りょうすけ)
- 所属: 市立和歌山高校(3年)
- 出身: 和歌山県(和歌山市立名草小-名草少年野球団-紀州ボーイズ出身)
- ポジション: 投手
- 投打: 右投右打
- 身長・体重: 183cm、77kg(推定)
- 主な特徴や実績: 最速151キロを誇る本格派右腕。昨春のセンバツで横浜高を相手に好投し脚光を浴びた。キレのある直球と縦に落ちるフォーク、スライダーが武器。2026年U18日本代表候補。今春は制球に課題を残したが、高い将来性で11球団のスカウトが注目する2026年ドラフト候補。













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