東北楽天・松井裕樹投手が伝家の宝刀・22Kスライダーを見せる

松井裕樹

 1月初めに始まった新人合同自主トレも終盤が近づき、各選手ともキャンプに向けて熱が入ってきている。東北楽天の松井裕樹投手は4度目のブルペンに入り46球の投球を見せ、甲子園で1試合22三振を奪った伝家の宝刀・スライダーを投げると周囲から絶賛の声が挙がった。

 

5球投げたスライダーに

 ストレートを30球投げた後に、カーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜながら投げ始めた。スライダーは5球だったが、それでも捕手を務めた塚田ブルペン捕手は「スピンが多いからキレが良い。手元で大きく曲がるから打者も追いかけてしまう」と話し、田中将大投手クラスのスライダーであると話している。松井投手も「指のかかりは良かった」と話した。

 ストレートのコントロールとスライダーのキレは、1年目から活躍するために必要な条件になっている。特に東北楽天だと、田中将大投手は1年目から11勝を挙げたが、150km/hのストレートと共に大きなスライダーで空振りを奪っていた。また、昨年15勝を記録した則本昂大投手も150km/hのストレートと共に数種類のスライダーを投げる。

 松井投手も22三振を奪った超高校級のスライダーがある。それでもプロでは、曲がりが大きくても、早く曲がってしまうと見極められてしまう。まずは手元で曲がるように見せるためにも、ストレートが鍵となる。松井投手も場合投球フォームでストレートも打ちづらいが、課題はコントロールとなりそうで、キャンプではそこがポイントとなりそうだ。

 ちなみに伝家の宝刀と言っても、松井投手がスライダーを投げ始めたのは高校1年生の時で、「カーブを決め球にするため、カウントを取る球として使い始めた」という。それがいまや必殺球となり、プロの打者に披露する。

 

  「まあいいです。指のかかりもよかったです」

 控えめな言葉に自信がみなぎっていた。4日ぶりのマウンドに肩の軽さが重なったのか、140キロ台前半の直球に加えてカーブ、そしてチェンジアップをビシバシと試投。だが、周囲の度肝を抜いたのは、甲子園でドクターKの称号を得た宝刀・スライダーだった。

 「速いですね。スピンが効いているッ!!」

 その球筋と球威に衝撃を受けたのは、昨年の日本一を陰で支えた背番号「116」の塚田ブルペン捕手だ。その回転=スピンは「田中に似ている」とまさにマー君級スライダーと舌を巻いた。

 松井裕のスライダーといえば、高2で出場した2012年夏の甲子園で1試合22奪三振(1回戦、対今治西)の大会記録をマークした際に駆使した伝家の宝刀。落差があり、高校生にとってはバットに当てるのでさえも苦心する魔球と称されるほどだ。

  直球30球を投げたところで、口を開いた。「カーブ、いきます」。そこから直球5球、カーブ5球、スライダー5球、チェンジアップを1球。配球を考えているかのように、持ち球すべてを織り交ぜながら、計46球を投げ込んだ。

 受けた塚田ブルペン捕手は「(カーブ、スライダーは)スピンが多いからキレがいい。手元で大きく曲がるから、打者も追いかけてしまうと思う」と発言。「田中のスライダーも回転数が多いが?」と報道陣から言われると、「田中も多いね」と認め、ヤンキース入りが決まった右腕との共通点を示しながら、黄金左腕のスライダーを最大限に評価した。


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