JR東日本の153キロ左腕・山田龍聖投手が、都市対抗東京都2次予選の東京ガス戦に先発し、10球団のスカウトが視察、高い評価をしている。
最速147キロ
153キロ左腕・山田龍聖投手はこの日、初回に3つの四死球から押し出しで1失点をしたものの、2回から7回までは3安打、内野ゴロを打たせて取った。8回の先頭打者にヒットを許して降板したが、7回0/3を投げて6安打7奪三振2失点だった。
最速は147キロ、初回は「少し緊張もあって、初回にそれが響いてしまった。」と話し、試合は0-3で敗れ「明日もあるので修正していきたい」と話した。それでも2回以降は変化球を織り交ぜ、好投をみせていた。
この日は10球団18人のスカウトが視察し、社会人屈指の左腕投手を評価した。
埼玉西武・渡辺GM:「球の切れ、制球力があり、ピンチでも冷静だった。貴重な左腕です。」
巨人・榑松スカウト次長:「速球派のイメージに加え、変化球も交え、うまく投げていた。上位24人には入ると思う。」
千葉ロッテ・永野スカウト部長:「2回からは力が抜けていた。大事な試合で修正できたのは成長したところ。」
広島・苑田スカウト統括部長:「チェンジアップが良い。先発タイプ。若くて将来性もある」
東北楽天・沖原スカウト:「立ち上がりも、なんだかんだで1失点。大荒れしない。」
中日・米村スカウトチーフ:「2回からは球速を落とし、制球を重視していた。馬力だけでなく、大人びた投球を見せてくれた。」
北海道日本ハム・大渕スカウト部長:「若いわりに修正できる。比較することになる。」
東京ヤクルト・斉藤スカウト:「球速はそれほど出なかったが、変化球が良かった。新しい山田を見せてもらった」
山田投手というと、高岡商時代に甲子園の大阪桐蔭戦で11奪三振を記録した試合が思い浮かぶ。高校野球史上でもトップクラスと言われた根尾、藤原などを相手に素晴らしい投球をみせた。
その時と比べると、全体的な球速のベースアップができた。特に変化球が、高校時代はタイミングを外すカーブが特徴だったが、この日の投球では変化球も球速があり、鋭さがある。
反面、ストレートについては高校時の130キロ後半の速球のほうが、全体的に伸びがある印象を受けた。この日の投球は、ストレートにややキレが無く、球速帯もバラツキがあった。それでも、3回に投げた147キロの球など、4球に1球くらい、力感もなく伸びてくる球がある。
昨年秋に比べてフォームが非常に安定し、高校時に近づいた印象。荒々しさという印象は無くなった。あとは良い球の割合を増やして行ければ、プロでも屈指の左腕投手になれる可能性がある。
即戦力という評価はまだ難しいが、昨年の埼玉西武ドラフト2位・佐々木健投手くらいの評価はできそうで、将来性を評価した球団が、ドラフト2位か3位で指名をしそうだ。
山田投手は高校時に対戦した藤原、根尾選手について、「いまは社会人ですが負けたくない思いが強い」と話し、プロでの対戦を思い描いていた。
西武渡辺GM 球の切れ、制球力があり、ピンチでも冷静だった。貴重な左腕です。
巨人榑松スカウト部次長 速球派のイメージに加え、変化球も交え、うまく投げていた。(ドラフトの)上位24人には入ると思う。
ロッテ永野育成・スカウト部長 2回からは力が抜けていた。大事な試合で修正できたのは成長したところ。
西武・渡辺GMが「キレやコントロールもよく、ピンチになっても冷静に投げていた」と言えば、巨人・榑松アマスカウト統括も「変化球をうまく使った投球ができていた。上位候補の1人」と評価した。
ヤクルトの斉藤スカウトは「球速はそれほど出なかったが、変化球が良かった。新しい山田を見せてもらった」と上位候補に位置づけた。U―18代表で根尾(中日)らとチームメートだった左腕は「いまは社会人ですが負けたくない思いが強い」と話した。
10球団18人のスカウトが視察し、広島・苑田聡彦スカウト統括部長は「チェンジアップが良い。先発タイプ。若くて(高卒3年目)将来性もある」と評した。
コメント