高校卒3年目の148キロ右腕としてプロが注目するNTT東日本の寺嶋大希投手が、ヤマハとのオープン戦で好投を見せた。
夏は不調で
寺嶋大希投手は愛工大名電時代から注目された右腕投手で、今年、高校卒3年目としてプロのスカウトが注目していた。社会人1年目から右肘痛に悩まされていたが、昨年は今年1月までリハビリに専念し、ランニングやトレーニングで体作りをすると、「春は、痛みもなく気持ちよく投げられるようになりました」と質の良い球を投げていた。
しかし、都市対抗予選で調子を崩すと、本戦では登板することなく都市対抗が終わり悔しい思いをした。夏は練習を強化し、フォーム修正を行っていた。
この日はヤマハとのオープン戦で8回1アウト1塁という場面で4番手で登板をすると、「強豪のヤマハさんに対し、どれだけ強い真っすぐと変化球のキレで勝負ができるか、というテーマで投げました」と、力のあるストレートとスライダー、フォークで1回2/3をノーヒットで無失点に抑えた。「今日の感覚は、春先、調子が良かった頃と感触が似ていたかな、という感じです。完璧に捉えられた球がなかった。感触はよかったです」と話した。
若さもありドラフト候補として注目されるが、9月27日から始まる東京都企業秋季大会で登板することが予想され、プロのスカウトも大勢が視察をするのではないかと思う。ただし、「今はチーム内で投手の競争が激しい。そこをしっかり勝って、投げられるようにしたいです」と話し、まずは登板の機会を掴むと話した。
思うような活躍ができなかったところもあり、NTT東日本としても本人としても、もう1年残留という思いもあるかもしれないが、高校卒3年目という年齢的な価値は高い事もある。まずは良い投球をプロのスカウトの前で見せて高く評価されるのであれば、可能性があるなら行ったほうが良いのではないかと思う。チームと本人の決断に注目したい。
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