京都大・田中英祐投手、ラストシーズンとプロへの想い

田中英祐, 京大

 京都大学の田中英祐投手も大学ラストシーズンを迎える。現役で京都大学工学部に合格し、1年生で147km/hを投げてから2年間をエースとして投げ続け、近大、立命館、同志社といった強豪に立ち向かっていった。

 

プロも高い評価

 田中英祐投手の京都大での成績はここまで3年間で4勝21敗である。しかし、防御率は2.34と内容は素晴らしい。3年秋のシーズンは同志社大戦で9回4安打8奪三振自責点1で敗戦投手となり、3回戦も延長15回までを投げて敗れ、立命大戦では延長21回を一人で投げて無失点に抑えて引き分け、関西大戦でも9回を8安打8奪三振で自責点0に抑えながら敗戦投手となっている。結局0勝4敗に終わるが防御率は1.06を記録しリーグ4位となっている。

 選手層の厚さは、甲子園で活躍するような高校生を各地から集めているチームに比べて格段の差があるといってよい。特に打線では名のある打者がずらりと並ぶ他大学に比べると、かなりの差を感じさせる。田中英祐投手はその打線を封じ、味方打線の得点を信じて投げ続けてきた。

 巨人のスカウトは「リーグのこの世代の右腕投手ではNO1」と評価し、阪神も今年春に京都大とプロアマ交流戦を予定するなど、注目度は高い。

 

野球を続けるか

 その田中英祐投手、ラストシーズンなのは野球だけではない。京都大学工学部を卒業するための卒業論文を書かなければならない。慶大の福谷浩司投手(2012年中日ドラフト1位)も研究室と野球部を往復していたが、田中投手もそんな感じになりそうだ。

 そして進路についても迷う事になる。プロ野球について「厳しい世界であることは自覚していますが、他にはない魅力もあるなと感じています」と話し、プロへの想いを口にした。ただし京都大の理系の頭脳として、他の分野でも期待されているのは間違いないだろう。

 一度しかない人生、どのような決断をするのか、今年のピッチングと同様に注目されることになりそうだ。

 

  「(プロ野球は)厳しい世界であることは自覚していますが、他(の仕事)にはない魅力もあるなと感じています」

 田中は率直な心境を明かした。今秋の立命大戦では延長21回、計237球を投げ抜き、15奪三振、無失点。秋は未勝利ながら初のベストナインも獲得した。リーグ戦通算4勝。工学部工業化学科に在籍し、週3度の実験などで練習を制約される中、結果を出してきた。

 田中自身もOB訪問を始めるなど就活をスタートさせている。148キロ右腕はどんな答えを導き出すのか―。楽しみな1年が始まる。


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